●澤野諸作で好評を得てきたオーストラリアの人気ピアニスト:ジョー・チンダモ(1961〜)の、本盤は、今は亡きレイ・ブラウン(1926〜2002)を大黒柱に迎えた強力トリオによる1993年録音のファースト・アルバム、をHQCD化した新装復刻版。
★重量感と鋭角なキレ、そして濃い陰影味を魅力的に湛えた、中々堅固なクリアー・タッチによる、ブルース由来の渋い吟醸味もたっぷりな「焦げ旨」っぽい躍動的ハード・バップ・プレイ!、が堂々と芳醇に映え渡り、一方、おぼろな温もりと強烈なバネ力を一音一音に濃密に宿したベースの、滑脱自在のうねり波打ちスウィンギン轟鳴も、絶えず背後から頼もしげに旨口オーラを発散し続けた、歯切れよくておいしさバツグンの快投内容。「ファンキー」系統のブルース・テイストに富んだ、リズム・スタイルは刻々と多様に変移するエンタテイメント性徹底重視型の歌謡インスト・アクション!!、的な明朗ハード・バピッシュ奏演がハツラツと一貫。チンダモの、角張ったパーカッシヴめのタッチを活かしての、殺陣っぽい硬質アクション・イディオム技を一定の頻度でキーワード的に用い、「ハード・バップ」らしい骨太・重厚な迫真力をキッチリと醸成しながら、ここぞのクライマックスではピーターソン似のアクロバティカルかつ華麗な凸凹ダイナミック・ブルース節!を豪快に、ストロングにキメてのけたり、また、タッチを軽涼な玉転がし様にチェンジさせての、ブロック・コード弾きも小気味よい粋なラウンジ小唄風リラックス・プレイ、を随所で細かに混ぜ込んできたり、更には、バラード曲では一転してエヴァンス・ライクな耽美派ロマンティストぶりも発揮したりと、全編に渡って自由で伸び伸びとした闊歩邁進に興じて見せるその、清新にしてしっかり旨味濃い確固たる語り口は文句なし。
1. 恋とは何でしょう?
2. Cジャム・ブルース
3. スピーク・ロウ
4. トゥー・クローズ・フォー・コンフォート
5. エミリー
6. セプテンバー・ソング
7. イッツ・ユー・オア・ノー・ワン
8. ス・ワンダフル
9. アイヴ・グロウン・アカスタムド・トゥ・ハー・フェイス
10. ザ・トリオ・イン・リハーサル
〜アイル・リメンバー・エイプリル
Joe Chindamo ジョー・チンダモ(piano)
Ray Brown レイ・ブラウン(bass)
Andrew Gander アンドリュー・ガンダー(drums)
1993年9月21日,22日 オーストラリアのメルボルン録音
レーベル:
Muzak
在庫有り
国内制作HQCD