●ピアニスト:Matthew Fries(ペンシルヴェニア州Selinsgrove出身)(TCBやJust Jazzに吹き込みあり)、を中心とするNY第一線の精鋭ピアノ・トリオのアルバム第3作=オリジナル曲集。潤い豊かで骨芯のしっかりした精悍げなクリアー・タッチ・ピアノの、折り目正しい抑制力と瞬発アタック!的な威勢のよさ、を的確に使い分けたメリハリ満点の抒情型ダイナミック・プレイ、を中心の華に、ドラム&ベースの音量デカめなジグザグ大立ち回り攻勢、もド迫力で交錯して、至極ドラマティックな雄渾の昂揚&感動が齎される敢闘内容。極めてストレートアヘッドなリリカル・アクション調の快演が、太く鮮明な輪郭を呈しつつイキイキ展開してゆき、主役格:Friesの、何よりも歌心を大切にした、明朗で旨口なエンタテイメント指向の闊歩勇躍ぶり、がスッキリ壮快に映え渡っている。→しっとりと端正に哀愁的ロマンティシズムを描き出す、唯美派詩人っぽい繊細なバラード表現に心地よく酔わせる一方、骨太で鋭角な起伏烈しき豪快アクション速攻!を連発して硬派バッパー然たる底力も堂々誇示、かと思えば、そうした力学的グルーヴ指向と、マイルドでおおらかなフォーク・ブルース調の牧歌的リリシズムを合体させた美メロ満載のリズミカル奏演、に瑞々しい妙味を発揮したり(これが本領か)、フュージョンやニューエイジを通過した風な独特のクール・アーバンな寛ぎ耽美フレージング、にも清やかな魅力があったりと、何げにそのヴォキャブラリーは豊富で興趣は多彩。
1. Clipped Wings
2.
Take What You Want But Don't Touch My Herring Shoes
3.
The Long Journey Home
4. Repercussions
5. You & Me
6. Argentina
7. Unnamed Road
8. Hannah Bugs
9. Afterimage
Matthew Fries(p)
Phil Palombi(b)
Keith Hall(ds)
2010年7月11日NYCのMSR Studio録音
レーベル:グループの自主制作
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紙ジャケットCD