★先頃国内盤で出た2ndアルバムが大評判だったカナダの女性歌手:ダイアナ・パントンの、前作同様D・トンプソン仕切りの最小コンボ(例によってトンプソンは一人数役をこなす)と組んだ一編。
★透き通るようなクリーンな清涼感を含んだ、端正で可憐げ、かつ艶のある細め・高めのガーリッシュ・ヴォイスによる、きめ濃やかに優しく情緒を映し、またメロディーの美を滑脱に体現してゆく、丹誠こもったキュートなリリカル歌唱がまた一段と瑞々しい、しっとりキラキラした生鮮な魅力を放った充実内容。
★バック陣の趣味よく瀟洒なラウンジ感覚の寛ぎバピッシュ演奏、もゴキゲンに、落ち着いた「夜の和みムード」一杯のロマンティック&インティメイトな道行きが続き、パントンの、節度や気品をしっかり感じさせるも、決して飾り立てず平易で親しみやすい風合いを保った、何ともまろやかな、そして真摯な歌声の響き様、がどこまでもクール・フレッシュに愛らしい華を成してゆく。
★一声一声、一語一句に微細なニュアンスを込めて、実に丁寧に情感の流れを描き出しながら、さりげなく自然に明暗・濃淡のメリハリも醸成し、勢いをつけて粋なスインギー・ブルース節を溌剌と繰り出すリズミカル躍動面をも垣間見せるも、一貫して清楚でプリティー&ソフトな、「儚く潤んだ線の細い乙女キャラ」が崩れることはない、という、その巧まずして練達した耽美な語り口は説得力絶大。
1. 素敵でしょうね (Lerner-Loewe)
2. マイ・アイデアル (Chase-Robin-Whiting)
3. アイ・ウォーク・ア・リトル・ファスター (Coleman- Leigh)
4. マイ・フューチャー・ジャスト・パスト (Marion- Whiting)
5. ワンダー・ホワイ (Brodszky- Cahn)
6. ミー・マイセルフ・アンド・アイ (Gordon- Kaufman- Roberts)
7. ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ? (Duke-Harburg)
8. 二人でお茶を (Caesar- Youmans Fr. Colline –Merry)
9. プリーズ・ビー・カインド (Cahn –Chaplin)
10. アイ・ウィッシュ・アイ・ニュー (Gordon – Warren)
11. ゼイ・ディドゥント・ビリーブ・ミー (Kern – Reynolds)
12. ラヴ・ワイズ (Elmslie – Fisher)
13. ホールド・ミー、ホールド・ミー、ホールド・ミー (Green – Comden – Styne)
14. ファイヴ・ミニッツ・モア (Cahn – Styne – Fr. Palex – Henneve )
15. ウェイト・ティル・ユー・シー・ヒム (Rodgers – Hart)
16. シークレット・ハート (Ron Sexsmith) – bonus track
Diana Panton ダイアナ・パントン(vocal)
Don Thompson ドン・トンプソン(piano,vib,bass)
Reg Schawager レグ・シュワガー(guitar)
Guido Basso ギド・バッソ(cornet,flh,trumpet)
2008年&2010年 録音
レーベル:
Muzak
在庫有り
CD