★絶好調の躍進を続ける人気オールスター・ハード・バップ・ユニット(今回はbがベテラン:D・ウィリアムスに交代)の快作。2005年3月NY録音。曲は有名ジャズメン作品中心。
★ドッシリした安定性と歯切れのいいバウンド感を併有した輪郭明瞭な肉太のビート鳴動に乗って、ピタリと息の合ったスマートな重層的3管アンサンブル、並びに各人の渋いブルース・フィーリングを満載したハードボイルドな味わいのソロ、が雰囲気たっぷりに見せ場を飾ってゆく、ハード・バップの王道然とした旨口内容である。
★概ね、ブルース(やアクティヴめのバラード)を基調とした、メロディアスな抒情性とスタイリッシュな様式美を尊守しつつの「余裕と風格」あるリラックスめな道程がメインとなっており、精悍さと落ち着きの兼ね備わった瑞々しい息遣いで繰り出される、カッチリ堅固に整ったキメのアンサンブルや各々のよく練磨された貫祿堂々の構成的ソロ、が非常に密度の高い、そして芳醇なコク味に溢れた文句なしの華=充実ぶりを示して、後々まで香り豊かに深い余情を残す。
★アップ・テンポ曲の一部では、一転して荒削りで生々しい即興ジャム・セッション風の激烈なアクション疾走大会=加熱沸騰具合も見せてスリル&野性的刺激色が強化されながら、清新な緊張と軒昂な覇気の絶えないキリッとした弾むような驀進コースに爽やかに酔わせる逸編。
★バップ&ブルース(&モード)のオーソドキシーに沿った歌心満点な各者のソロも美味しさ格別で、殊に、抑えを利かせた渋めのバップ節を基本としつつ、ここぞの山場ではアグレッシヴな爆発的大暴れぶりも見せるアレクサンダーの「濃い」勇躍(巨人の如し?)が圧巻。
1.キラー・ジョー
2.アイランド
3.夜霧のブルース
4.メイティング・コール
5.ホット・サケ
6.セイ・ホエン
7.クリフォードの思い出
8.ユー・ノー・アイ・ケア
Jim Rotondi(tp)
Steve Davis(tb)
Eric Alexander(ts)
David Hazeltine(p)
David Williams(b)
Joe Farnsworth(ds)
2005年3月17日 NY 録音
在庫有り
W紙ジャケット仕様CD