名古屋出身のキャリア豊富な実力派女性ピアニスト:小池純子の、99年の1st以来久しぶりとなるニュー・アルバム。編成は、P・ワシントン&G・ハッチンソンとの強力トリオを基本に、中盤3曲には大長老ジミー・ヒースも加わる。ガッチリ骨芯の据わった、輪郭太く陰影濃い、キレのある石様のクリアー・タッチでの、硬質鋭敏なダイナミズムとブルースに根ざしたハートウォームな歌謡フィーリング、を揺るぎなく備える現代ハード・バップ・ピアノの神髄然とした強堅プレイ、が頼もしくも旨味たっぷりな映えを見せた好投内容。ブルース色濃いめでモーダルな力学性が端々に顕示される、メリハリにも富んだ硬派かつメロディアスな正攻法のハード・バップ熱演、が丹念に紡がれてゆき、小池の、闊達で伸びやか、かつ安定性抜群の、誠心こもった中々ハードボイルドな語り口が冴えている。焦げたような濃厚なダークネスを漂わせつつの、ゴツくてアツいモーダル・スピリチュアル調のダイナミズム攻勢、を凛々しげに繰り出し続けつつ、高音部での玉転がしタッチによる粋なファンキー節を清涼剤っぽく軽やかに散りばめてゆく、という、結構シンプルで武骨ともとれるその剛腕職人芸は好感度大。御大ヒースの、ごく自然体でいてニュアンス濃やかな哀愁の熟達インプロヴァイザーぶりも素晴らしい。
1. How Insensitive
2. Monk's Walk
3. Danny Boy
4. Summertime
5. Lush Life
6. Jimmy's Smile
7. I Got Rhythm
8. Blues For Children
9. Body And Soul
小池 純子 (piano)
Peter Washington(bass)
Gregory Hutchinson(drums)
special guest:
Jimmy Heath(ts,ss on 4,5,6)
2010年作品
レーベル:
D-musica(ダイキムジカ)
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