★幻の1960年代アルバムの復刻で注目を集めたニュージャージーのピアニスト:Joel Zelnikの、最新トリオ・ライヴ編(2010年作品)。
★カッチリ力強く安定性抜群、かつキレ味もシャープ&クリアーな、清々しいクリスタル風の透徹タッチによる、明朗な歌心、ハード・バピッシュな力学性、耽美的ロマンティシズム、(旨口のブルージー・ソウル、)をバランスよく生鮮・平易に体現しきった、正攻法の機動的リリカル・プレイが何とも爽やかに座を賑わせた好投内容。
★単純明快メロディアス・スインギーな、先ず何より旋律美を重んじるアクティヴ抒情派タイプの直球娯楽的な好演、が溌剌と続き、Zelnikの、リキみなくも多彩な表情変化をみせる、メリハリの利いたドラマティックな語り口の妙が、熟練にして瑞々しい輝きを放ってゆく。
★エヴァンス直系?っぽい、バネの利いたマイルド・ロマンティックな耽美派アクション語法、を「得意中の得意」然とその文体の根幹に据えつつ、より間口の広いモード派正統タイプのダイナミズム手法なども加味して、一本調子にならず上手い具合に明暗・濃淡・甘苦の波を鮮明に表した、中々に多層多角的なストーリーラインをじっくり描き出してゆく、という、一聴シンプル・ストレートげでいて結構奥行きの深い練達な文脈展開が◎。
1. The Opener
2. Old/New Waltz
3. Hey Old Friend
4. You've Changed
5. I Hear A Rhapsody
6. How Deep Is The Ocean
7. So Many Stars
8. Dream Dancing
9. Turn Out The Stars
Joel Zelnik(piano)
Harry Max(bass)
Rick Cutler(drums)
2010年作品
解説:原田 和典
在庫有り
国内制作CD