90年代初期よりローマ・シーンで活動し、YVPにも吹き込みを残していた辣腕ベーシストG・バルトッチーニ(1968〜)の、今回は、人気テナーM・イオナータをフィーチュアしたカルテット(5年来活動)による自作曲集。ズッシリした安定感と自然で滑らかな推進性を備えたベースの、太くおぼろな鳴り様が大黒柱然と基底中央に据わりながら、テナーやピアノの伸び伸び構えた気力充実のエモーショナル・プレイ!、が芳醇で雄々しい絵を飾ってゆく好投内容。陰影深くハードボイルドで微妙にけだるさを帯びた、新主流派モード・ジャズの典型らしい、緩急メリハリも適宜な正攻法勝負の行き方が続き、曲想は尊重されるがさほど作り込まない、半セッション的な開放感ある道程の中で、イオナータやLussuの、「力は八分目で粘り腰」とでも云えそうなナチュラル・エネルギッシュな豪快奮戦、が中々タフに見せ場を形成してゆく。イオナータの、精悍な逞しさと脱力的な柔らかみの入り混じった音色による、熱血軒昂アグレッシヴにしてどこかレイジー・スモーキーな物憂さを孕んだ、ブルースの旨味もたっぷりのハード・ドライヴィング・ブロウ、がごく気負いなげにダントツの華(勇壮ヒーローぶり?)を成している。正々堂々のストロングな快作。
1. Tesi
2. Amigo Cohiba
3. Il Piccolo Luca
4. Bye Bye Lazybird
5. Joker
6. Oikos
7. Aglio Eolio
8. Opus Incertum Q
9. Hale Bop II
Max Ionata(ts)
Pietro Lussu(p)
Gerardo Bartoccini(b)
Marco Valeri(ds)
2008年6月イタリア ローマ-Trevignano RomanoのStudio Riff Raff Jazf録音
レーベル:
Dodicilune
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