●名匠アラン・ジャン・マリーにも高く評価された、パリを拠点に活動する日本人ピアニストのトリオ作。折り目正しく堅固でくっきりクリアー、それでいて微細に力の抜けたところも散見する、中々ニュアンス豊かな美味タッチでの、バップ、ブルース、モードの各言語が自然に消化され、明朗で優しい歌謡フィーリングもふんだんに投影された、翳り濃いめの正攻法な躍動的プレイがシブ清々しい魅力を放った好内容。現代ハード・バップの正統らしい、メリハリ充分で甘すぎず辛すぎずの均整ある快進撃が続き、ピアノ者の、バップorモードのイディオムをストレートに活用してのカラッとサバけた硬派筋のアクション妙技や、エヴァンス流儀をちょいビター&ダークな方向へシフトさせた抑制ある哀愁フレージング、など、全般に機微と毅然さが細かく混ざり合ったようなハードボイルドめな語り口、その硬質的リリシズムのあり様、が何とも瑞々しい、かつ芳醇な味わいを呈していて、大いに楽しませる。
1.Ballad Of Lyrics (for Lilika)
2.BeBop
3.Come Rain Or Come Shine
4.Coming From The Seine
5.Freemason
6.The Look Of Love
7.My Funny Valentine
8.The Deep Valley
9.New Change Up
村山 浩 (piano)
安ヵ川 大樹 (bass)
Philippe Soirat (drums)
2008年7月フランス-パリ録音
MySpaceへ
在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します
厚紙Wジャケット仕様CD