★先頃出た最新トリオ作「Many Seasons」も好評を集めていた、主に関西シーンで活躍するピエラヌンツィ派の女性ピアニスト:西山瞳(1979年生まれ)の、これは「Many...」録音とほぼ同時期=2007年7月にストックホルムの人気クラブ:グレンミラーカフェで公演を行った折の、実況音源を収めたライヴ・アルバム。編成はテナーの加わったカルテットを中心に、トリオ単独やベースとのデュオもある。またラスト1曲のみ、トリオでストックホルム・ジャズ・フェスティヴァルに出演した時の録音。
●落ち着いたインティメイトな渋めの和み風情と、ダークで硬質・鋭敏なスリル&サスペンス、が絶妙の加減で巧く交錯並立した、中々フレッシュかつ味わい深い抒情派熱演が聴かれる、歯応え充分の敢闘内容である。
★スタイルも多様に変化する、ロマネスクな詩情や耽美色と、ストレートアヘッドな硬派タイプの機動的ダイナミズム、が自然と融和した(ブレンド具合は曲・場面によって色々)、振り幅大きく滑脱な、哀愁香るリリカル・アクション演奏が清新に展開してゆき、主役ピアノの、アンニュイ&メランコリックな、微妙に内省感も仄めく得意の唯美的ビタースウィート節がクールに冴える他、結構コワモテげな体当たり?風の重厚パーカッシヴ攻勢にも鋭く底力〜凄味を発揮して見せるその、瞬発力抜群、緩急自在な研ぎ澄まされた迫真の立ち回り、が実に瑞々しいキラ星のような輝きを放っており、一方テナー者の、ブルージーなコク旨さとアグレッシヴな熱血勇猛さを的確に使い分けた、懐深い劇的ストーリーテラーぶりも好調。腰の据わった尺は長めの勝負妙演が続く、鮮烈な会心打。
1 In The Night Watch (Quartet)
2 Bye For Now (Quartet)
3 Sakira (Duo)
4 Carrying You (Trio)
5 Giraffe's Dance (Qurtet)
*Bonus Track
6 You're Not Alone (Trio)
西山 瞳（PIANO)
Hans Backenroth ハンス・バッケンロス(BASS)
ポール・スヴァンベリー(DRUMS)
カール・マーティン・アンクヴィスト(TENOR SAX)
アンダーシュ・シェルベリ(DRUMS)
2007年7月21日,23日,24日 録音
在庫有り
デジパック仕様CD
