●キャリア豊富なフリー・ギターの名手ジョー・モリス(1955〜)の、変則トリオによる一編。すばしっこくシャープに小回りが利いていながら、どこか野太く武骨げでもある、アブストラクトさとスピリチュアリティをバランスよく併せ持った硬派フリー・ジャズの一典型らしい、真っ向勝負のインプロ熱演がイキイキと展開。→重厚にして歯切れのいいスインギーな豪快ドラム轟鳴が中央に据わり、テナーとギターが各々左右のチャンネルに分かれて、わりかしシンプル&ストレートに奔放なアクション疾走大会を決め込んでゆく、といったような、小細工なしの実に明瞭で軒昂な力強い驀進が続き、ギターとテナーの、それぞれマイペースで互いの動静にはお構いなく単独自由即興に嬉々没頭しているようでありながら、実は中々密なチームワークを持って、臨機応変にしっかりした「アンサンブル・サウンド」を造形してもいるという、裏ワザ的シンクロ性と突き放した独走っぽさを絶妙の加減で配合したその、混沌かつフレキシビリティ抜群のやりとりが、聴き進むにつれ耳を離せなくなるような圧倒的サスペンスと興奮を鋭く醸成していて出色だ。
1.Rebus 1
2.Rebus 2
3.Rebus 3
4.Rebus 4
5.Rebus 5
6.Rebus 6
Joe Morris(g)
Ken Vandermark(ts)
Luther Gray(ds)
2006年1月12日コネチカット州ニューへイヴン録音
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CD