★SteepleChaseやFSNT、Criss Cross、Origin、Whirlwind他よりの諸作に好評を得てきた、正統派モダン・ピアノの確かな実力者：ジョージ・コリガン(1969年米ニュージャージー生まれ、メリーランド州コロンビア育ち)の、本盤は、2014年4月に録られていた、ジャック・ディジョネット(ds)＆リンダ・メイ・ハン・オー(b)とのトリオによるNYマンハッタンの今は無きクラブ:"ジャズ・スタンダード"での未発表ライヴ編。
★鋭角的キレや硬質感・堅牢さの内に端正な作法美やセンシビリティを秘めた芯にブレなきソリッド・タッチのピアノが、モード派の正統らしい力学指向の敏活アクションをシャープに紡ぎながら、同時にダウン・トゥ・アースでファンキーなブルース由来の旨味や爽やかでクリーンなクールネスも巧まず絶妙の匙加減で垣間見せる、トータルとしてはブルージー・メロディックで中々パッショネートだが決して甘すぎない、迫力と洗練の同居した躍動的プレイを精悍そうに繰り出して凛然たる魅力を放ち、バネの利いた撥ねハジけっぷりでウネウネとドライヴ感〜波打ち効果を齎すベースや、斬り込む刃の突起性+研ぎ澄まされ感とドシャバシャ賑々しいワイルドネス爆発の両輪で気魄満点に煽ってくるドラム、らの活躍もノリとスリルを的確に高めきった、全般にその三位一体の遊撃も奏効して歯応えある硬派でシリアスな、それでいて娯楽活劇の愉しさも欠かさないアクティヴ・グルーヴィー世界が創出されたさすがのクリーンヒット内容。
★コリガン(p)のダイナミズムを重視した殺陣色の強い芸風やディジョネット(ds)の只ならぬ猛ハッスルぶりもあって、トータルとしては甘さは幾分控えめなリリカル・アクション・タイプのモーダル・バピッシュ快演が、剛健さと精細さを交錯させながら軒昂に推し進められてゆき、現代ストレートアヘッド・ジャズの一典型を示した歯切れよい道程の中、オー(b)&ディジョネット(ds)の機略縦横の攻勢に上手く触発される恰好で、コリガン(p)の根はハードボイルド肌っぽい敏捷な"立ち回り"にこだわったアドリブ妙技がピリッとした練達の冴えを見せて鮮やか。
→マッコイやハンコックの力学面を踏襲しつつ独自にその線を細めて、時には玉転がしブロック・コードのファンキー節を滑り込ませたりもする、そうしたアクション派体質の文脈展開には雄々しく頼もしい妙味があり、収録曲中最もマイルド・メロディアスな#8やコリガンがメロディカを弾くファンタジックな#7といったまろやかめの局面にあってさえ、出だしこそ優しくソフト・テンダーだが次第に熱を帯びてハード・メカニカルに転回してゆく、辺りのけっこう質実な個性のあり様は実に勇ましげで説得力も絶大だ。
1. Waiting For Solitude
2. Song For The Tarahumara Intro
3. Song For The Tarahumara
4. Her Majesty Intro
5. Her Majesty
6. Liam's Lament Intro
7. Liam's Lament
8. If The Mountain Was Smooth, You Couldn't Climb It
(＊CDと同じ8トラック収録予定)
George Colligan (piano except 2, 4, 6, 7) (melodica on 7) (talking = m.c. on 2, 4, 6)
Linda May Han Oh (double bass except 2, 4, 6)
Jack DeJohnette (drums except 2, 4, 6)
2014年4月30日米NYマンハッタンのクラブ:the Jazz Standardでのライヴ録音
2025年英国作品
レーベル：
Whirlwind Recordings
御予約商品
輸入180g重量盤2枚組LP
入荷予定時期：2025年6月下旬 受注締切：2025年4月9日
※発注先案内の入荷時期を記載しておりますが、入荷時期は予告なく変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。
