★スペインの精鋭陣が集まった2管ハード・バップ・コンボ:Smack Dabの、レギュラーのピアニストに代わってデイヴィッド・キコスキが参入したクインテット体制による一編。
★歯切れよくピョンピョン弾むようなリズム・セクションの猛烈スイングぶりにノセられつつ、フロント2管の息の合ったアンサンブルがファンファーレのように勇ましく轟き、次いで飛び出すトランペットやテナーのいずれも王道ハード・バッパー然としたソロ、並びにアーシー&ファンキーな濃いブルース・テイストとモーダル・パッション+ダイナミズムを併せ持ったピアノの突撃疾駆攻勢、が殊の外精悍かつスリリングに見せ場を競い合ってゆく、全編2管ハード・バップの鑑たるド直球の敢闘が続いてスカッと胸躍らせてくれる清々しさ抜群の会心打内容。
★歌心とスイング感に潔く重点を絞り、伝統的なブルース・フィーリングやバップ・スピリットも潤沢に備わった、単純明快にして人情味溢れる大衆派活劇エンタテインメントの本道ド真ん中を突き進んで悔いなし!迷いなし!の鮮度満点なスウィンギン熱演、が溌溂と意気軒昂に背筋を伸ばして展開され、敏活で風通しもよさげな開放的おおらかムードみなぎった道程の中で、銘々の腰を据えて完全燃焼するソロ・リレー合戦が誠に豊饒なる盛り上がりを呈してゴキゲンだ。
★Vallès(tp)の、キレのよさと破裂力ある音色でひたすら朗々と哀愁ロマンを歌い上げる躍動的プレイがズバ抜けて凛とした魅力を放ち、Casares(ts)の威勢のいいハード・ドライヴ感と粘着性の入り混じった滑脱ブロウも懐深い包容力と好もしい泥臭さを発揮、そしてキコスキ(p)は、一貫してリキまぬマイペースを保ち、モード色濃いアグレッシヴ・アクションやダウン・トゥ・アース&ソウルフルな黒さ漂うブルージー節など、鍛え抜いた得意ワザの数々を軽々と愉しげに揮いきって何とも粋でイナセな妙味を発散、といった具合でソロ・コーナーは旨味こってり&カラフルな聴きどころの連続。
1. Velho Diabo (4:50)
2. Summer League (8:50)
3. Pulse (5:18)
4. All The Way (7:01)
5. Gansgter Lobster (6:55)
6. Kiribati & Tokelau (4:56)
7. The Song Is You (6:34)
8. K.D.'s Motion (7:24)
*composed by Joan Casares (#1, #6), Lluc Casares (#2), Oriol Vallès (#3, #5), Van Heusen-Cahn (#4), Jerome Kern (#7), Kenny Dorham (#8)
*arrangements by Lluc Casares (#4), and Oriol Vallès (#7)
Oriol Vallès (trumpet)
Lluc Casares (tenor saxophone)
David Kikoski (piano)
Pau Sala (double bass)
Joan Casares (drums)
2023年8月7日Vertigo Studios録音
2025年スペイン作品
レーベル:
Fresh Sound New Talent
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輸入盤CD
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