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スピリチュアル&メディテイティヴに仄暗い心象風景の中を彷徨うビタースウィートなバラード・プレイがフレッシュかつ幽遠に冴えた詩的浪漫編 輸入盤LP AVISHAI COHEN アヴィシャイ・コーエン / ASHES TO GOLD [652 1054]

販売価格: 4,600円(税込)

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★甘さ控えめのピリッと張り詰めた妥協なく凄味ある芸風・作風に定評を得てきた(但し本盤ではちょっと様子が違う)イスラエル出身の人気辣腕トランぺッター:アヴィシャイ・コーエン(1978年イスラエルのテルアヴィヴ生まれ)の、2年ぶりとなるこのニュー・アルバムは、自作の壮大な組曲をメインとしたワンホーン・カルテット基本での一編。

★しなやかな張りや鋭いキレとまろやかな温もり感やソフトネスが渾然一体となった陰影豊かでニュアンスに富む精悍トーンのトランペットもしくはフリューゲルが、雄々しく力強く苦味濃い、詩情溢れるダークなメディテイティヴ&スピリチュアル・プレイを中々綿密に綴って、奥行きも満点なちょっと深山幽谷の趣を湛えた遥か遠い山鳴りの如き華を成し、時折現れる繊細真摯に祈るようなフルート吹奏も絶妙の清涼剤効果を発揮、加えて心象風景の推移変遷を一つ一つ丁寧に掬い取ってゆく風なピアノ以下リズム・セクションの、浮遊感と律動性を上手いバランスで兼ね備えたセンシティヴなバックアップもノリと深遠さを的確に高めた、ほぼ全編を通じてコーエン流のポエティックなロマンティシズムの世界に瑞々しい感動をもって浸らせてくれる高密度内容。

★甘すぎぬも憂いや哀愁を帯びたわりかし取っ付きやすいメロディーの美とゆったりたゆたうような遊泳的グルーヴ感が全体を貫く、大凡のところはこのレーベルならではの風流で典雅なバラード・コンセプトを変らず根幹とするロマネスクな行き方が続き、リズム隊の濃やかな機微に溢れたテンダネス十二分のサポートに適宜触発される恰好で、主役コーエン(tp他)の、詩心、歌性、デリカシーを重んじるストーリーテラー調のリリカル・ブロウが何とも雅趣深き妙味を揮って絶品だ。

→かつてはひたすらハードにバリバリ吹きまくっていたのが嘘のようにも思える(但し1曲目の中盤辺りではそういう残像も垣間見える)、少なくとも本盤に限って云うなら柔和でメロウなバラード・プレイヤー〜薄闇に包まれた心象ファンタジーの世界をゆらゆらと彷徨う吟遊ロマンティストになりきったその、しかし決して甘さに流されず持ち前の硬質な翳りが巧まず効いて緊張感あるシャープ&ビタースウィートな音キャラへ自ずと収束される、そうした優しいメランコリーと刃のソリッド感をごくナチュラルに共存させたバランスのとり様は卓抜。

SIDE A
1. Ashes to Gold (Part I)
2. Ashes to Gold (Part II)
3. Ashes to Gold (Part III)
4. Ashes to Gold (Part IV)

SIDE B
5. Ashes to Gold (Part V)
6. Adagio assai (from Ravel's Piano Concerto in G Major)
7. The Seventh

Avishai Cohen (trumpet) (flugelhorn on 1, 3, 6) (flute on 1, 4)
Yonathan Avishai (piano)
Barak Mori (bass)
Ziv Ravitz (drums except 4)

2023年11月フランス、ペルヌ=レ=フォンテーヌ(Pernes les Fontaines)のStudios La Buissonne録音

レーベル:ECM

在庫有り
輸入盤LP

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ECM

★イスラエル、テルアヴィヴを代表するトランペッター、アヴィシャイ・コーエンの2年ぶりのニュー・アルバム。

■冒頭を飾るドラマチックな5部構成の組曲『Ashes to Gold』の最初の瞬間は、この偉大なテルアビブのトランペッターがフルートを吹くという聞き慣れないサウンドが流れ、夢のような、ほとんど牧歌的な雰囲気がすぐに引き裂かれる。その後に続くのは、コーエンと彼のバンドがこれまでに録音した中で最も激しく、集中した音楽であり、問題を抱えた時代の深い緊張を映し出している。

■アルバム・タイトルのイメージは、古くからある日本の芸術、金継ぎから取られている。 「ある意味、私たちはそこに身を置いているのだと思います。私たちの現実。この音楽は時代を反映せずにはいられないが、私の希望的想像では、希望もある。少なくとも、暗いだけじゃない」。

■昨年秋、コーエンはイスラエルで1ヶ月の休暇を取り、ニュー・アルバムのための曲を書き、南フランスでのレコーディング・セッションに向かう途中のコンサートで演奏するつもりだった。 しかし、10月7日の大惨事によって、作曲計画は急停止したという。
「何も書けなかった。トランペットに触れることもできなかった。11月の初めに、私はヨナタン(ピアニストのヨナタン・アヴィシャイ)にツアーとレコーディングをキャンセルしなければならないと言った。でも彼は『いや、僕らは音楽を演奏しに行く必要があるんだ』と言うんだ。彼の言い方は力強かった。彼が正しいと思った」。

■本作の組曲の大半は、最終的に1週間という圧縮された期間で起草された。ロケット弾が頭上を飛び交い、警報やサイレンが鳴り響く中でね。 これらすべてが音楽に影響を与えたのだろうか?影響しないわけがない。それゆえ、この組曲は、激怒から警戒、深いメランコリックまで、さまざまな感情を表し、それぞれの表現領域で感動的な演奏を引き出している。 ツアー中も、コーエンは楽曲にセクションを追加し、サウンドチェックを使ってリハーサルを行っていた。ルーマニアでのリハーサルの後、自分にテーマが欠けていることに気づいたんだ。 地元のプロモーターが小さなカシオのあるスタジオを見つけてくれて、それで曲を書いたんだ」。これが組曲の第3部となり、アヴィシャイの優しく叙情的なラインが、コントラバスとピアノの重厚な瞑想の上に浮かび上がる。 (新譜インフォより)
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