天性の歌声を持つペグ・キャロザーズ、2001年リリースのヴォーカル隠れ名盤「ブルー・スカイ」
寺島レコードよりリイシュー!数量限定アナログ盤!
★きめは細かくトーンの高い清澄爽涼で半ハスキーな白雪を思わせるクリーン・ヴォイスが、優しく濃やかに自然体で語りかけ、囁きかけるようなウィスパリング・タイプの抒情指向演唱をしっとりと綴り、しかし同時にその節回しの端々にブルース・フィーリングやバップ・スピリットの熟した豊かさを窺わせたり、声音そのものも何げにしなやかな張りや伸びを呈するところがあったりと、巧まずしてごくナチュラルにメリハリも齎される、アウトラインとしてはあくまでテンダーな寛ぎリリカル筋のキャラを保った軽妙小粋の極みとも云うべき立ち居振る舞いを貫いて、殊の外瑞々しくもどこか儚げな魅力を揮い、これにセンシティヴに寄り添うピアノの端正で唯美的エレガンス溢れる助演も余情豊かに際立ち、ツボにハマッた、全編夢心地のメロウ・リラクゼーション世界に快適に浸りきれる充実内容。
★インティメイトでデリカシーやウィットっぽさにも富む、趣味のいいサロン空間で一服休憩する気分の和んだ行き方が、一定の優雅さやアメリカン・ジャズ・ヴォーカルの伝統に真摯に汲む特有の瀟洒味を維持した形で流麗滑脱に続き、ビル・キャロザーズ(p)のある時はファンタジック・ドリーミーに甘美な浪漫を映し、ある時はスクエアー・バピッシュにスウィンギン・グルーヴを体現する劇的活躍も随所できららかに光る中、ペグ・キャロザーズ(vo)のいかなる局面にあっても節度と余裕と落ち着きを失わない、一語一語・一声一声に柔和な真心のこもった機微ある歌い回しが中々幽玄豊かに冴え渡って素敵だ。
→アメリカン・リリカル・スタイルの正統らしいアプローチにあっては、結構清楚可憐なキュート系と声色に顕れる冷涼感から来るクール派テイストの掛け合わされた、わりかり乙女チックな洒脱めの個性を持ち味としているが、バラードの一部ではそのクールネスと幻想感覚を高めてどことなくノーマ・ウィンストン辺りにも底通する(似ているわけではない)トリップ〜イリュージョンの世界を形作ったりもしていたり(ここら辺りの文脈のあり様には、ビル・キャロザーズ-pのいい意味でちょっと薄気味悪いところのあるナイトメア的プレイも大いに貢献している)と、あくまで作為なげな振る舞いの中に幽遠なる深淵をも垣間見せるそうした歌声は誠に蠱惑的。
SIDE A
A1. Poor Butterfly
A2. Back in Your Own Backyard
A3. Shenandoah
A4. Geranium
A5. It's All Forgotten Now
SIDE B
B1 Blue Skies
B2. In the Wee Small Hours
B3. Wrong, Wrong, Wrong
B4. Young and Foolish
B5. It's a Sin to Tell a Lie
Peg Carrothers (vocal)
Bill Carrothers (piano except 03, 09) (vocal on 07, 10)
Chris Bates (bass except 02, 06)
Jay Epstein (drums except 02, 03, 06) (possibly percussion on 03, 05)
Jacqueline Ferrier-Ultan (cello on 03, 09)
2000年録音
2001年作品
レーベル:
寺島レコード
※限定枚数に達しました時点で販売終了
在庫有り
国内制作・数量限定LP
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