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清流の如き涼やかな潤い&透明感と濃い陰影を併せ持った真っ当筋のブルージー・バピッシュ・ヴィブラフォンがポコポコとパーカッシヴに美味しく響鳴する和みの粋渋編 CD SIMON MOULLIER TRIO シモン・ムーリエ / INCEPTION [FSNT 661]

販売価格: 2,350円(税込)

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★(母国)フランス-ナントでクラシック・パーカッションを学んだ後、アメリカへ渡り、バークリー音大(ダレン・バレットに師事)やセロニアス・モンク・インスティテュート(ハービー・ハンコック、クインシー・ジョーンズらに師事)で更に研鑽を積んで、現在はNYブルックリンを拠点として活動しているという若手ヴィブラフォン期待のホープ:シモン・ムーリエ(1994年フランスのパリ生まれ)の、リーダー・アルバム4作目。ベース&ドラムとの鉄壁不動のレギュラー・トリオを率いて有名ジャズメン・オリジナルやスタンダードを演奏。

★清涼感や透明感と濃い陰影とが自然に混ざり合った滑らかな響きを呈するヴィブラフォンが、バップ&ブルースの伝統的イディオムに則った結構シブめの吟醸アクション・プレイをスウィンギンかつパーカッシヴに繰り出して、ちょっと燻し銀の趣あるスモーキー・グルーヴィーな芯の通った魅力を放ち、ドッシリ構えた安定律動性と機略縦横の遊撃力を併せ持つドラム&ベースの的確なサポートも鮮やかにツボにハマッた、全編ヴィブラフォン・ジャズならではのクーリッシュ&テイスティーな人情娯楽世界をひたすら小気味よく愉しませる快演内容。

★歌心とスイング感に重点を絞り、ブルース・フィーリングやバップ・スピリットも巧まず豊富に有した、ごく親しみやすくノリのいい躍動型リリカル指向の直球ハード・バピッシュ演奏が一定の和やかさを伴いつつ溌溂と展開され、アレマンノ(b)&キム(ds)の揺るぎない職人芸的バックアップにガッチリ支えられ、触発されて、ムーリエ(vib)の、流麗滑脱で表情豊かなアドリブ奮戦が旨味たっぷりに華やいだ見せ場を飾って全くゴキゲンだ。

→芸幅的にはジャズ・ヴィブラフォンの全歴史を網羅していると思われるが、どちらかと云うとゲイリー・バートン以降のコンテンポラリー・スタイルよりもボビー・ハッチャーソン以前、つまりハッチャーソンやミルト・ジャクソンの流儀に倣ったブルージー・バップ奏法が根幹に据えられて、粋渋さと理知性を自然にミックスした情味溢れるアプローチにアジな真価を発揮しており、しかしながらそれ以前に先ず音色そのものの独自性、即ち、潤い豊かでありながら同時に細かく途切れるような乾いた感触をも垣間見せてポコポコと鳴るそのトーンは、レッド・ノーヴォを今日化したような適度に素朴な打楽器的イメージを強く顕していて、そうした音響の特徴が際立って中々ユニークな個性が打ち出されており、そのアーシー・ソウルフル&ジェントル・デリシャスな正統派筋のプレイ・スタイルと相まってノリノリにして心和む旨口サウンドが立ち現れ、何とも蠱惑的ですらある。お見事。

1. Ecaroh (Horace Silver)
2. Inception (McCoy Tyner)
3. Desafinado (Antônio Carlos Jobim)
4. Peggy's Blue Skylight (Charles Mingus)
5. Lush Life (Billy Strayhorn) (solo vib)
6. Pfrancing (Miles Davis)
7. Lost (Wayne Shorter)
8. You Must Believe In Spring (Michel Legrand)
9. RC (Simon Moullier)

Simon Moullier (vibraphone)
Luca Alemanno (bass except 5)
Jongkuk Kim (drums except 5)

2023年作品

レーベル:Fresh Sound New Talent

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デジパック仕様CD ハイレゾ96K Hi-Res MASTERS

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FRESH SOUND NEW TALENT

★2023年、ダウンビート誌の第71回批評家投票のRising Star Vibraphone Player of the Yearにも選出され、世界をフィールドに、頭角を表すビブラフォンの新星、サイモン・ムリエによる、2023年最新作品。

★ムリエは94年、フランス生まれ。バークリー音楽大学でダレン・バレットに師事したのち、セロニアス・モンク・インスティテュートでクインシー・ジョーンズ、ハービー・ハンコックといった巨匠らに師事し、称賛のコメントも得た逸材。グラミー賞を受賞したテリ・リン・キャリントンの『スタンダーズ・vol.1』に編曲者として参画した。

★本作は、2020年のデビュー・アルバム・リリースから、順調なペースでリリースを続けるムリエの4作目のリリースとなる。2021年にリリースした『Count Down』と同じトリオのメンバーで、ベースはモンク・インスティテュートの同級生でもあるルカ・アレマンノ、ドラムはバークリー時代からの友人のジョングク・キムと気心の知れたレギュラーの仲間たち。また、「トリオと共に探求を続けて、いつかスタンダードの第二弾をつくりたかった」という希望を実現したスタンダード集となる。

★選ばれた曲は、ホレス・シルバー作曲、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの1956年『ザ・ジャズ・メッセンジャーズ』に収録された“エカロ”をはじめ、ミンガス、マイルスの古き良き時代のジャズを中心に自らのオリジナルを1曲加えた全9曲。その中で、ミステリアスなショーター楽曲の魅力をヴィブラフォンで表現したM7, ソロで取り組んだストレイホーンのM5など、ヴィブラフォン特有の美しさが際立ち、自国の巨匠ミシェル・ルグランの名曲M8などもメランコリックなフィーリングがあふれている。ムリエ曰く、「このメンバーでスタンダードを演奏するなかでオーガニックな感覚を味わいたかった」といい、楽曲のコアにある美しさを損なうことなく、シンプルなアレンジも特徴となった仕上がり。

★ちなみに、ムリエは、2019年にはニコラ・コンテのバンドで来日し、ブルーノートのステージにも立っている。スピリチュアルなサウンドと、ヨーロッパのスタイリッシュなフィーリングをミックスし、数々の才能も発掘してきたニコラ・コンテのバンドでフィーチャーされたことも、実力とセンスの証だ。 (新譜インフォより)
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