★Almus JazzやCellar Live(Cellar Music)よりの諸作に好評を得てきた、硬派で鳴らすカナダのキャリア豊富な正統筋モダン・テナーサックスの逸材:マイク・アレンの、今回もまたベース&ドラムとのシンプルなトリオによるスタジオとライヴ織り混ぜた一編。
★野太くドッシリ重厚で引き締まった隆々トーンのテナーが、ハード・ドライヴ感も満点に雄々しく勢いよく渦巻きウェイヴを描く風な殊の外逞しき、それでいて結構マイルド・ブルージーな旨味を潤沢に含んだダイナミック咆哮を屈強そうに炸裂させ、轟き渡らせて勇壮かつこってり芳醇なる華を成し、肉厚な音色でウネり波打ちつつ雄弁に歌うベースや、精確巧緻な律動性とドシャバシャけたたましい掻き乱し効果を両輪に揮う鋭敏ドラム、らの押し出しのいいアタッキングなサポートもグルーヴとスリルを的確に醸成して頼もしい魅力を放った、全編硬派サックス・トリオの本道を迷いなく突き進む頑強な熱演が連続して、スカッと胸躍らせてくれる充実の敢闘内容。
★質実剛健の漢たる意気が漲り、歌心とスイング感にポイントを絞るも決して甘さに流されない、ブルース・フィーリング&バップ・スピリットも自ずと豊富に備わった、潔し!の真っ向勝負な驀進、が確固としてパワフルに展開してゆき、分厚く揺れ躍るノリの演出と並行してまろやかによく唄うリー(b)や、1ミリのブレもなく安定した技巧と確信をもって空を斬り刻んでゆくカール・アレン(ds)、の各々強靭な奮戦も鮮烈に際立つメリハリ充分の道程の中で、主役を担うマイク・アレン(ts)の、腰を据え、肝を据えて伸びやかに完全燃焼する、激しい躍動パワーに溢れながら泰然自若の体をも示したその揺るぎなげなアドリブ・プレイが、中々コク深く冴え渡ってゴキゲンだ。
→正統派バップ・テナーの鑑とも云うべき、タフネス&ストロングネス全開で豪快に猛り吠える男気みなぎった武骨肌ブローイングが絶好調だが、そうした、壮大雄渾なるスケールのデカさと包容力の豊かさを湛えた吹鳴は、圧倒的に力強く濃いバピッシュ・グルーヴ感やブルース・テイストをほとばしらせると同時に、結構温かでちょっぴりけだるいリラクゼーションや歌謡性をもごく自然に滲ませていたり、精悍でソリッド・ドライヴィングな雄叫びがいつしか優しくスムースに流線形を描いていたりと、何げに懐の深いスモーキーな陰影に富んだ音キャラ〜トータル・イメージが巧まず創出されていて、誠に味わい豊か。
01. Hot Stuff
02. Invitation
03. What Is This Thing Called Love
04. Tabasco Burn
05. Stars Fell On Alabama
06. JuJu
07. Isfahan
08. Speak Truth
09. One-Up-Man-Ship
10. To A Star
Mike Allen (tenor saxophone)
John Lee (double bass)
Carl Allen (drums)
01,08,10:2022年7月3日カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州ヴァンクーヴァーのThe Warehouse Studio録音
02-07,09:2022年7月3日カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州ヴァンクーヴァーのFrankie's Jazz Clubでのライヴ録音
2023年カナダ作品
レーベル:
Cellar Music (Cellar Live)
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見開き紙ジャケット仕様CD