★英国フリー・シーンの最重要ドラマー:ジョン・スティーヴンス(1940年英国ブレントフォード生まれ、1994年死去)の、本盤は、2管入りの4tetを率いて1992年8月<Crawley Jazz Festival>に出演した折のライヴ・ステージの模様を収めた秀作「New Cool」(The Jazz Label TJL 006)に、同セッション録音の未発表トラック1つをプラスした新装再発・完全版。
★4ビートでストレートにスイングするハード・バピッシュなスタイルを基本とし、粗目で乾いた骨太な感触とブルージー&スピリチュアルな旨味っぽさ、に特性を示した中々「グルーヴィー」な奮戦が続いて行く。
★かつてのオーネット4tetにも似た純度の高い抽象性やカラッとした明朗な飄遊闊歩気分がそこかしこに漂う反面、ソロ・パートの中で有名スタンダード曲のフレーズも細かく引用して適宜ユーモラスに座を盛り上げるtp者の機動的立ち回りや、伝統的バップ&ブルースの渋い風趣も随所にチラつかせるsax者の懐深いストーリーテリング、ロフト派にも似たこってり濃厚なスピリチュアリティを発散するb者、ら各人の、基本はアブストラクト派ながら極めてフレキシブルに振り幅大きく抒情味ある文脈を形成してゆく劇的リリシストぶりが奏効、トータル的にはドライな硬質的キレとウェットなコク味とがない交ぜになった、奥行き充分のユニークな芳醇世界に仕上がっている。機敏でダイナミックな律動的プッシュ攻勢の一方、要所要所で迫力満点の爆雷アクション的ソロも凛然と決めるスティーヴンスの、舵取り親分然とした余裕と貫祿ある働きも頼もしげに際立った、歯応え満点の豊穣作品。
1 Dudu's Gone
2 Do Be Up
3 You're Life
4 2 Free 1
5 Dudu's Gone
#1 未発表
#2-5(ORIGINAL ISSUED THE JAZZ LABEL TJL 006 CD)
Byron Wallen(tp,flh)
Ed Jones(ss,ts)
Gary Crosby(b)
John Stevens(ds)
1992年8月5日 録音
在庫有り
CD
