★Stuntよりの過去作品群がいずれも大好評だった、デンマークの多才なコンポーザー肌ヴェテラン・ピアニスト:オーレ・マティーセン(マティエセン)(1946年生まれ)の、今回は、3管または4管フロントのコンボを率いての益々円熟した一編。
★息の合ったホーン・アンサンブルがファンファーレのように清々しく爽やかに、そしてカラフル&デリシャスに旗めき、続いて、ブルース色に富みコクのあるダイナミックなドライヴ感も一杯のテナーや、ファンキーとモーダルの間を溌溂と往来するアルト、スクエアー・バピッシュでありソウルフルでもある敏活なトランペット、クール・ジェントルにしてアーシー・グルーヴィーなピアノ、らが簡潔かつ色とりどりの見せ場を愉しげにリレーで繋いでゆく、徹頭徹尾親しみやすい歌心に貫かれた開放感ある気さくそうな大衆娯楽的快演の連続でスカッと昂揚させ、またハートウォーミングに和ませてくれる会心打内容。
★取っ付きやすいキャッチーな歌謡性と快活に安定律動するスイング感、とを何より大切にし、繊細に折り重なるアンサンブルには極めて端正でキッチリと作法に適った品格と美しさ〜エレガンスが絶えることがない、ひたすら単純明快で晴れ晴れとした、輪郭もクッキリ鮮明な、モダン・ジャズ黄金期のブローイング・セッション物を思わせるエンタテインメント性徹底重視の直球型快進撃、が歯切れよくもおおらかに展開され、どこまでも陽気で風抜けよく朗らかな、一点の曇りもない感じのノリにノッた道程の中、各人の、一定の落ち着きや余裕、節度を保った「粋でイナセなジェントルマン」たる超メロディアスなソロ活躍が、旨味もたっぷりに冴え渡ってゴキゲンだ。
★B・ロックウェル(ts)の、ハード・ドライヴィングな炸裂力〜パンチ力と流麗・流暢な滑らかさを自然にミックスしつつ、幾分かけだるめにスモーキーな躍動的哀愁節をサラリと綴り、後には何とも芳醇かつ雅やかな幽玄めいた余韻を残す、という、脱力した中に得難い懐深さの発揮されたその吹鳴がとりわけ味わい豊かでズバ抜けた魅力を放っており、また、キリッと背筋の伸びた鋭敏で凛々しい硬質バップ咆哮を闊達げに轟かせるH・ボルベア(tp)、熱気を孕んだイキのいいアンちゃん風なJ・z・フォーアデ(as)の吟醸ブロウ、終盤に現れおぼろでウォームな煙霧・霧笛の如き太いまろやか低音吹鳴を飄々と繰り出すL・ヴェスベア(tb)、らの働きもそれぞればっちりテイスティーに華のある存在感を発散、加えてリーダー:マティーセン(p)の、大方は控えめなサポート役に回りながらここぞのポイントポイントで誠に雅趣深き粋渋至芸を悠然とキメて、ジワリと含蓄オーラを漂わせる醸熟なる弾鳴のあり様も、さすがの卓越ぶり。
01. Social Distancing Blues
02. Another Me
03. Surivanoroc
04. Summer Breeze
05. Careena
06. Ikke Noget Endnu
07. Morining Mist
08. Brother Yusef
09. Autumn Song
10. Simple Things
11. White And Blue
12. Happy Ending
13. Southafrican Sunrise
Henrik Bolberg ヘンリク・ボルベア (trumpet, flugelhorn)
Lis Wessberg リス・ヴェスベア (trombone on 10,13)
Jan zum Vohrde ヤン・ツム・フォーアデ (alto saxophone)
Bob Rockwell ボブ・ロックウェル (tenor saxophone)
Ole Matthiessen オーレ・マティーセン (piano)
Rune Fog-Nielsen ルーネ・フォウ=ニルセン (bass)
Ole Streenberg オーレ・ストレーンベア (drums)
Eliel Lazo エリエル・ラソ (conga, percussion on 04,10,13)
2021年8月23日-24日デンマーク-コペンハーゲンのザ・ヴィレッジ・スタジオ(the Village Studio)録音
レーベル:
Stunt
御予約商品
CD
入荷予定時期:2022年2月上旬〜中旬 受注締切:2022年1月28日
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