■アイヴァーソンが2000年に共同で結成した影響力のあるトリオ、The Bad Plusのポップ/ロックに影響を受けたジャズ・スタイルを再訪しながら、彼自身の音楽史を振り返り、それを発展させた作品で、ベーシストのLarry Grenadierと伝説的なドラマーのJack DeJohnetteとの新しいトリオをフィーチャーした、魅力的で刺激的なアルバム。
★先行配信されているM-4「For Ellen Raskin」は、ニューベリー賞を受賞した「ウェスティング・ゲーム」(邦題;「アンクル・サムの遺産」)の作者に捧げられたもので、この作品はアイヴァーソンの文学人生の原型となった1978年の子供向けミステリー小説とのこと。犯罪小説やミステリー文学はアイヴァーソンにとって音楽に次ぐ情熱であり、ラスキンの文章は彼がこのジャンルに最初に触れたものの一つだという。
■2017年末にThe Bad Plusを去って以来、アイヴァーソンは象徴的なドラマーであるビリー・ハートとアルバート・"トゥーティ"・ヒースとのコラボレーション、トランペッターのトム・ハレルとサックス奏者のマーク・ターナーとのレコーディング、オーケストラやビッグバンド、マーク・モリス・ダンス・グループへの作曲など多様なプロジェクトに着手していたことに加え、高い評価を得ている長期ブログ「Do the Math」や「The New Yorker」、「The Nation」などの出版物への寄稿により、アイヴァーソンは様々な視点から自身のインスピレーションを探求している。
★本作は、The Bad Plusが17年間かけて作り上げたサウンドと共通するスタイルを持っているが、より成熟した作曲家が率いる全く異なるトリオを披露していることに疑いの余地はない。ディジョネットとグレナディアが、パンデミックによってライヴやツアーが中断されたため、珍しくスケジュールが空いていたことを利用して、アイヴァーソンは、需要の高い2人のミュージシャンとのスタジオ・デートをアレンジする機会を得、各プレイヤーの声と才能を見事に理解し、このような素晴らしいコンビネーションを実現した。
1. The More It Changes
2. The Eternal Verities
3. She Won’t Forget Me
4. For Ellen Raskin
5. Blue
6. Goodness Knows
7. Had I But Known
8. Merely Improbable
9. Praise Will Travel
10. At The Bells And Motley
Ethan Iverson(piano)
Larry Grenadier(bass)
Jack DeJohnette(drums)
Recorded by Andreas K.Meyer and Assisted by Schubham Mondal at the Clubhouse,Rhinebeck,NY January 5 and 6 2021
Produced by Andreas K.Meyer and Ethan Iverson
Executive Producer : Anthony Creamer