★ベテラン・ベーシスト:Roger VanHaverbeke(1930年Ostende生まれ、2011年ブリュッセルで死去)を中心としたベルギーのピアノ・トリオ:New Look Trioの、これはアルバム第2作にあたる、ジアンニ・バッソ&ビル・スキートのテナーサックス陣を迎えて(ピアノは、前作「Atmosphere」から続投のパスカル・ミショーに加えてJohan Clementも参画した2人体制で、編成的にはワンホーン・カルテットが基本)の、1994年録音・Sauter Transport原盤の人気作品の、Iglooよりのリマスタリング復刻版。
★ドスの利いた重厚でコクのあるテナーがウォーム&ダイナミックに哀愁を歌い、陰影深くキレ味シャープなピアノがバピッシュ&ファンキーにハツラツと躍動する、壮快でいてホッと安心できる豊穣内容。
★テンポのあるスウィンギンな躍動的行き方と、ムーディーなスロー・バラード、とがほぼ交互に現れる、根底には和気あいあいのインティメイトなリラクゼーションがしっかりと保たれた、歌心溢れる全き正攻法の抒情派ハード・バップ大会が実に楽しげに展開され、歯切れよく弾むような何とも快適なスイング感を演出する、ドラム&ベースの敏活プレイも超おいしく際立つ中で、テナー陣やピアノ陣の、肩肘張らず自然体で伸び伸びと得意技を揮いきる、といった感じの、包容力と温もりそしてメロディーの美に満ち満ちたおおらかなアドリブ妙演、がゴキゲンな豊作具合を呈してゆく。
★ゲッツやデクスター、ロリンズにモブレー、らの影もチラつかせながら、ある時はジェントルマンっぽく上品に、またある時は泥臭く豪放に、「美旋律の宝庫」然とした流麗旨口なブロウ!をひたすら爽快に轟かせるテナー勢の、懐深げな花形ぶり・タフガイぶりが何より傑出しており、一方ピアノ陣の、ピリッと締まりの利いた鋭角的バップ調だったり、よりイナセげで熱い粗目なファンキー調だったり、の渋旨な立ち働きや、要所要所に浮かび上がる肉太ベースのソウルフルなアクション攻勢、もバッチリ芳醇で好インパクト。
1. YardBird Suite
2. Good Morning Heartache
3. East Of The Sun
4. November Girl
5. I Hear A Rhapsody
6. Easy Living
7. It Might As Well Be Spring
8. But Beautiful
9. I Let A Song Go Out Of My Heart
10. Miss Bo
11. I'll Close My Eyes
12. But Not For Me
Roger VanHaverbeke(bass)
Freddy Rottier(drums)
Pascal Michaux(piano)
Johan Clement(piano)
Gianni Basso(ts)
Bill Skeat(ts)
1994年7月17日&31日 ベルギー-ブリュッセルのCaraibes Studio録音
(Sauter Transport原盤)
レーベル:
Igloo
在庫有り
CD