★カナダの人気正統派ピアニスト:バーニー・セネンスキー(1944年カナダ-マニトバ州ウィニペグ生まれ)の、エディ・ヘンダーソン(tp)(米)&カーク・マクドナルド(ts)(加)の2管をフロントにフィーチュアしたクインテットによる、1995年3月〜4月にトロントで吹き込まれた傑作(Timeless原盤)、の再発版(限定)。
★歯切れよくも流麗かつ精緻に押し寄せる怒涛の如くダイナミック・アクションをぶつけてくる鋭角なピアノ弾鳴に導かれて、ピリッと辛ニガくも縦横無尽にメリハリを利かせたスピーディーな疾走感ある大立ち回りのバップ節を勇ましく吹き放つトランペットや、こってりコクの効いたソウルフル&スピリチュアルな肉太咆哮を剛健に轟かせるテナー、らがコントラストも鮮やかにフレッシュ・スリリング&テイスティー・グルーヴィーな堂々たる見せ場を飾り、続いて現れるピアノのどこか悠然と構えた感じもあるエモーショナルにしてダンディズム漂う陰影深きビタースウィート・プレイ、も確固と揺るぎなげに渋い映えを見せて頼もしく鮮麗なる魅力を際立たせた、全編これぞハード・バップ!たる白熱したエキサイティングな、そして旨味もたっぷりな濃密敢闘が横溢してスカッと昂揚させてくれる壮快内容。
★精悍勇猛で硬派一徹、それでいて取っ付きやすい歌心や伝統的ブルース由来の吟醸味も潤沢に備わった、ハードボイルドかつ大衆娯楽性満点な2管物の王道を行く痛快活劇調のストレート驀進、がパッションもハジけんばかりにイキイキと軒昂げに展開され、大方は苦味走った締まりある表情の、迫真力も爆発しまくるアツくエネルギッシュな道程の中で、シャープ&タイトに情容赦なく突き上げ攻勢を掛けてくるドラムやベースの押せ押せ猛襲に上手く触発されながら、ヘンダーソン(tp)、マクドナルド(ts)、セネンスキー(p)の、それぞれ一歩も引かず手加減も一切抜きで悔いなく完全燃焼するソロ・リレー合戦が、殊の外生々しい気魄をもって絶倫の盛り上がりを呈し、最高だ。
★とりわけヘンダーソン(tp)の、ただならぬ鋭利なキレ味で速射連続砲撃的に大暴れする甘さのないモーダル・ソリッド・アクションや、バラードでの十二分に抑制を利かせて精巧な、全く無駄のない文脈を中々折り目正しく形成する構成力も抜群のミュート・プレイなど、緩急柔剛の振り幅も結構大きく局面に応じた百発百中な匠のワザのキレを泰然と見せる、その屈強毅然たる活躍のアザやかさ、ブレなさ・揺るぎなさと只事でない燃え具合、哀愁とガッツみなぎる勇姿、が聴く者を問答無用で圧倒する傑出ぶりを示していて超卓抜で、一方、マクドナルド(ts)の、豪快武骨でちょっと泥臭くレイジーなところのある滑脱ブロウも、ヘンダーソンの剃刀テイストとは好対照な野太いキャラで按配よくマイペースに拮抗しており、またセネンスキー(p)の、烈々と燃えていながらどこかしら悠々とリーダーらしく大局を俯瞰しているようなイメージも随所に感じられる余裕の立ち振る舞いも、懐広げでナイス。
01. エディ・J
02. ブルース・フォー・クリフォード
03. ドント・ルック・バック
04. リトル・マイルス
05. ジャンプ・フォー・ジョー
06. ファースト・マーチ
07. エヴリ・デイ・ザット・アイ・ミス・ユー (tp-p-b-ds quartet)
08. ベター・レイト・ザン・ネヴァー
09. ダブル・ライフ (tp-p-b-ds quartet)
10. ブルース・ニュース
Eddie Henderson エディ・ヘンダーソン (trumpet)
Kirk MacDonald カーク・マクドナルド (tenor saxophone except 07, 09)
Bernie Senensky バーニー・セネンスキー (piano)
Neil Swainson ニール・スウェインソン (bass)
Jerry Fuller ジェリー・フラー (drums)
1995年3月31日&4月1日カナダ-オンタリオ州トロントのLydian Sound Studios録音
解説:工藤 由美
レーベル:
Solid ウルトラ・ヴァイヴ (Ultra-Vybe) Timeless
◎最新リマスター
◎日本語解説書き下ろし
◎オリジナルジャケット使用
在庫有り
国内制作・限定生産CD