★J-Jazz界を代表する急進派・個性派なアルトサックスのヴェテラン覇者:林栄一(1950年東京都巣鴨生まれ)の、本盤は、レギュラー・グループのガトス・ミーティング(GATOS Meeting)に更にゲスト陣を加えた総勢13名のオーケストラ体制による、自身、古稀(70歳)を迎えたことを記念したスペシャル・ライヴの模様を収めたエキサイティング実況編。
★整った端麗美やシャープなダイナミズムと、ワイルド・アナーキーでヴァイオレントなカオスっぽさ、が一体となった、力強くも渾沌なるホーン・アンサンブルが重層的・多層的にこってりと轟き、続いて各人の、スピリチュアル&エモーショナルでありアブストラクトでもある、中々激烈な完全燃焼の雄叫びor慟哭めいたアドリブ奮戦が、超芳醇かつちょっとけたたましげに見せ場を飾ってゆく、全編理屈を越えた問答無用の切迫感みなぎる敢闘の連続で、聴く者を圧倒しまくる大興奮内容。
★颯爽とした様式美と生々しい喧騒とが入り乱れる、タフ&エネルギッシュにして狂おしいまでののっぴきならぬ破壊衝動もたぎった、熱すぎるゲリラティック驀進がひたすら雄々しく猛々しく展開され、モード系のブルージー・バピッシュ路線とフリー・ジャズが少々荒っぽく掛け合わされてファンクの要素も適宜加味された、野獣的突撃パワー全開の奇天烈でノリノリな道程の中、銘々の腰を据えて悔いなく燃え盛る大暴れのソロ活躍が、突き抜けるようにスカッと壮快な盛り上がりを、豊作ぶりを呈して、全くゴキゲンだ。
★林(as)の、フリーキー・トーン交じりでソウルフル&パッショネートに叫び吠えまくる疾風怒濤の全力咆哮や、藤原(ts)の、渋旨ハード・バップとモーダル・バーバリズムの間を滑脱に往来する劇的立ち回り、石田(p)の異形で頓狂なフリー派に徹した苛烈でいて飄々たる疾駆ワザ、石渡(g)のわりかしグルーヴィーにファンク・ロックの美味しさと爆裂性を振りまく暗躍など、極めてテイスティーで忘れ難い個人プレーの名場面が目白押し。
1. Naadam (作編曲:林栄一)
2. Fables Of Faubus (作曲:C.Mingus 編曲:林栄一)
3. 組曲 (作編曲:林栄一)
*林 栄一 (alto saxophone, arrangement) (compose except 2)
類家 心平 (trumpet)
*山田 丈造 (trumpet)
*後藤 篤 (trombone)
高橋 保行 (trombone)
松井 宏樹 (alto saxophone)
藤原 大輔 (tenor saxophone)
*吉田 隆一 (baritone saxophone)
*石渡 明廣 (guitar)
石田 幹雄 (piano)
*岩見 継吾 (bass)
*磯部 潤 (drums)
外山 明 (drums)
(*マークはガトス・ミーティングのメンバーです。)
2020年1月11日 新宿Pit Innでのライヴ録音
レーベル:
地底レコード
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国内制作 紙ジャケット仕様CD