★当レーベル:Cellar Live(Cellar Music)のオーナーでもあるお馴染みカナダの人気サックス奏者:コリー・ウィーズ(ヴァンクーヴァー出身)の、今回は、過去作品でも組んでいたNYのトップ・ピアニスト:デヴィッド・ヘイゼルタインをフィーチュアし、自身はアルトを吹いたカルテットによる余裕と風格の一編。
★キュッと引き締まった隆々さとまろやかな流線形っぽさや柔らかみが渾然一体となった、何とも味のあるトーンのアルトが、ハード・バップ・アルトの本道を迷いなく真っ直ぐに突き進む風な、歌心とブルース・フィーリング溢れるダイナミック・グルーヴィー&ソウルフルな大吟醸ブロウを朗々と繰り出してイキに、イナセに堂々たる華を成し、一方、硬質骨太な鋭角感あるストーン・タッチでソリッド&スクエアーかつアーシーにキビキビ立ち回るピアノの助演も、揺るぎなくコクのある頼もしげな彩りを添えた、全編を通じ至極真っ当な直球勝負快演の連続で、安心してスカッと爽やかかつハートフルに昂揚させて(または和ませて)くれる会心打内容。
★リズムのディテール等には現代ジャズらしい縦横無尽で自在な機略性が認められたりするものの、大方のアウトラインとしてはあくまでシンプル&ストレートな「純正ハード・バップ」・タイプの、ごく親しみやすい大衆娯楽活劇的メロディアス・スウィンギン奏演が、歯切れよくノリノリでパワフルしかも一定のゆとりをキープして和気溌剌と展開され、リズム隊の堅実にツボを心得、同時に中々芸の細かい、グルーヴとスリルの兼ね合いが絶妙の鋭さあるプロフェッショナルなバックアップ、にシカと支えられ、刺激されつつ、ウィーズ(as)の、水を得た魚の如くひたすら嬉々として愉しげに一抒情派インプロヴァイザーになりきった、終始伸び伸び舞い泳ぐ旨味も旋律美も潤沢なアドリブ奮戦が実に清々しく冴え渡って、文句なしに超ゴキゲンだ。
→キャノンボールやパーカーの流れを汲んだ全き正攻法のファンキー・バピッシュな歌いに歌う人情アクション節、を変らず身上とし、先達陣に見られたアクは抜いて、よりスッキリさっぱりとスマート・ジェントルな耳触りのいい風合いに仕上げたその、どこまでも陽気で晴朗そしておおらかな青嵐の吹鳴を思わせるサウンドのあり様は、テイスティー・グルーヴィーこの上なく好感度も絶大。ヘイゼルタイン(p)の、リキみなくも独特の堅牢さや深い渋味を湛えた抑え役・引き締め役的な働きもキラリと光る(しかも誠に芳醇)。
01. Blues de Troye
02. Nancy With A Laughing Face
03. It Could Happen To You
04. Sterling Silver Sailboat
05. Relatively Minor
06. Day By Day (as-b duo)
07. Tangerine
08. Lullabye Of The Leaves
09. The Shining Sea
10. Nobody Else But Me
Cory Weeds (alto saxophone)
David Hazeltine (piano except 06)
Ken Lister (bass)
Jesse Cahill (drums except 06)
2019年8月26日カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州ヴァンクーヴァーのMonarch Studios録音
レーベル:
Cellar Music (Cellar Live)
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三つ折り紙ジャケット仕様CD