★Splasc(h)にも吹き込みを残していた、イタリア-シチリアを拠点に活躍するマルチ鍵盤奏者(本盤ではアコーディオンを中心に、バンドネオン、ピアノ、シンセをプレイ)の一編。パレルモ録音。編成はファブリツィオ・ボッソ入りの4tetを基本に、saxやvocalの入る曲もある。
●今様のストレートアヘッドな新主流派モード・ジャズの文法&風趣を基調としながら、独特のスピリチュアルな民族色や舞踏音楽風のリズミカルなグルーヴ感、ミュゼットorタンゴに接近した哀愁歌謡的な情緒演出、などの要素が細かく豊富に散りばめられた、フレッシュな熱気満点の劇的敢闘が横溢するユニーク編である。リズム・パターンも様々に変化する(概ね非4ビートのコンテンポラリーめ趣向)、起伏に富んだリリカル・アクション・タイプの生鮮で歯切れよい邁進が続き、4楽器を巧みに使い分け(或いは多重録音で併合し)つつ表情多彩な躍動を見せるMessinaや、精悍凛々のハードボイルドなtp、がキリッと芯の通った実に瑞々しい見せ場を形成してゆく。深い陰影味&クールネスを満載した(チェンバー色も適宜含んだ)acc/bandoneonによる曲線的うねりメロディアス・プレイ、並びに、思索瞑想性を多々孕んだちょっとミステリアスなビタースウィート風味の耽美的p弾奏(ハンコック系か)、の双方に確固たる個性を発揮するMessina、その、フレキシビリティ抜群のドラマティックな奮戦ぶりと、多層多角的な作編曲面の興趣、が何より新鮮で好もしい、オリジナリティ充分の歯応えある良品。
1 Schaan
2 Camelot
3 Soliloquio
4 Aziyz
5 Orologio Americano
6 Dedalo
7 Heart of Darkness
8 Nikablues
9 Waltz for Debby
10 Milonga
Antonello Messina (accordeon, bandoneon, piano)
Fabrizio Bosso (trumpet)
Luca Lo Bianco (bass)
Ettore Fioravanti (drums)
Peppe Voltarelli (voice #10)
Fabio Rizzo (sax #3)
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