●ファースト・セット編&セカンド・セット編も好評だった、ホッド・オブライエン(1936年イリノイ州シカゴ生まれ)の、トリオによるワシントンDCのクラブ:での公演の模様を捉えたライヴ連作の第3弾=サード・セット編。2004年7月録音。例によって、伝統的なハード・バップ・ピアノのスピリットと様式美の体現、に迷いなく徹しきった、実に清やかでイキのいい人情肌の娯楽的スインギー・セッションが溌剌と決め込まれる、理屈抜きの旨口昂揚編である。硬派なバップ・イディオムとハートウォームな粋筋の歌心〜小唄フィーリング、を自然に掛け合わせた、オブライエンの、生鮮で凛々しくも何げに肩の力の抜けた熟練の名人芸がここでも絶好調で、要所要所に軽妙洒脱な寛ぎファンキー節を織り混ぜながら、ひたすら明るく伸び伸びと、かつスッキリ捌けたブレのないクリアーな文脈を形成して、何とも渋い含蓄余情を残す、という、巧みなきストーリーテリングの潔さ&奥深さは格別。b&dsの細かに小回りの利いた安定感あるサポートも◎の、平明で気さく、それでいて聴くほどに味わいを増す文句なしの吟醸的逸品。
1.Double Talk
2.It Could Happen To You
3.Our Delight
4.The Squirrel
5.If You Could See Me Now
6.Dameronia
7.On A Misty Night
8.Easy Living
Hod O'Brien(p)
Ray Drummond(b)
Kenny Washington(ds)
Live at Blues Alley,Washington D.C.,July 6&7,2004
在庫有り
CD