★依然、熟練かつ超瑞々しい絶好調ぶりが続くアメリカン・スイング・テナーの大御所:スコット・ハミルトン(1954年ロードアイランド州プロヴィデンス生まれ)の、本盤は、以前大好評を博していた一作:「Swedish Ballads... & More」(2012年録音、2013年Stuntよりリリース)の続編・姉妹編となる、今度はデンマークに因んだ楽曲群(トラディッショナル・ソングやジャズ&ポップスのナンバー等)をレパートリーとした、再びヤン・ルンドゥグレン(p)以下の北欧陣と組んだカルテットによるソングブック編。
★一音一音・一吹き一吹きに優しく温かな誠心のこもった、思わずうっとりさせられるほど折り目正しくて美しい、そして気品ある鳴り様を呈するトーンのテナーが、ちょっとスモーキーにくすんだ、くぐもった渋い風合いも垣間見せながら、落ち着いた調子でひたすら端正かつ丁寧に、メロディーの美と歌本来の詩情を大切にしたマイルド・テンダーな、それでいて微妙にけだるいリラクゼーションやルーズネスをも伴いつつのスムース・ブロウを、半ば脱力した感じで悠々と紡いで、何とも粋で懐深くニュアンス濃やかな熟成度満点の華を成し、一方、なごんだ穏やかさの中にもキリッと背筋の伸びた凛々しい趣を宿したピアノのキレのある立ち働きも、絶妙の按配で上手い引き締まり効果を生んだ、瀟洒で小気味よくもホッと安堵できる、さすが巧まずして練達な快適内容。
★ウォーム&インティメイトな寛ぎを変らず底流させつつ、緩急のメリハリは適宜なだらかにつけられる、終始一貫してメロディアスでスインギーなごく親しみやすい、そして心地よさ抜群の道程が続き、リズム隊のばっちりツボを心得ながら結構芸も細かい、瞬発力あるサポートにシカと支えられて、ハミルトン(ts)の、安心旨口にして清新さや真摯さを決して失うことのない、何げに磨き抜かれたハートフルこの上なしの語り口が瑞々しく冴え渡ってゴキゲンだ。
→リキみを解いた全き自然体調子で、柔和さ・まろやかさと豪快さやパンチを渾然一体化させつつ、ある時はソフト・エレガントにしっとりと哀歓を歌い、ある時は掠れ気味の音色でチョイ引きずるようにレイジーに物憂さを描出、またある時は勢いをつけてダイナミックに晴々朗々と跳ね躍る、その明るくおおらかでいて聴く者を暖かく包み込んでくれるような吹鳴のあり様は、文句なく超芳醇かつ雅趣豊かで絶品。「バップ+ファンキー」的筆致でしっかり重みをもって迫るルンドゥグレン(p)の助演も◎。
1. In Love With Copenhagen
2. Dance Song
3. The Wharf
4. Alley Cat
5. On A Saturday Night (ts & p duo)
6. Take It Easy
7. Montmartre Blues
8. My Little Anna
9. In The Still Of The Woods / Svinninge Blues
Scott Hamilton (tenor saxophone)
Jan Lundgren (piano)
Hans Backenroth (bass except 5)
Kristian Leth (drums except 5)
2018年11月7-8日スウェーデン-ヨーテボリ(近郊・コッレレード)のNilento Studio録音
レーベル:
Stunt
在庫有り
三つ折りデジパック仕様CD