★カナダ-ヴァンクーヴァー・シーンで長らく活躍し、過去このCellarレーベルから幾つかアルバムを出していた(3管セクステットやエレクトリック・バンド等)、音楽(ジャズ)教職者でもある敏腕ドラマー:デイヴ・ロビンズの、今回は3管フロントのセクステットによる一編。
★中々手数も多くドコドコ・ガンガンと雷を落としまくるような猛烈かつキレ味シャープなドラムの轟鳴も、迫力満点に際立ち、これに頼もしく煽られながら、ピタリと息の合ったカラフルで重層的(建築的?)な3管アンサンブルや、銘々のバップ魂みなぎったド直球の吟醸的ソロ活躍が、一点のブレもなくテイスティー・グルーヴィーに座を華やがせてゆく、全体を通じ壮快なカタルシスと濃厚な旨味を存分に堪能できる会心打内容。
★徹頭徹尾メロディアス&スウィンギンで開放的エンタテインメント性溢れる、理屈抜きにスカッとした真っ向勝負の活劇調ハード・バップ大会!、がひたすら晴朗に、溌剌と展開され、ベースやドラムの安定律動性抜群でいて適宜変則スリリングに捲くし立ててくるようなところもある、何げに機略縦横なサポートに上手くノセられて、結構折り目正しく美しいフロント・ホーン陣のきらびやかな重奏(→白眉のチームワーク!)、並びに各人の、硬派でイナセで歌謡フィーリングとブルース・センスもふんだんに有したアドリブ奮戦が、実に爽やかに青嵐が吹き抜けるかのような、フレッシュ・エキサイティングこの上なしの盛り上がりを呈して、全くゴキゲンだ。
★B・ターナー(tp)の、ピリッとした鋭敏さ・凛々しさを堅持しつつも猛々しく豪快烈々に突撃してゆく、純正バッパー然たるスピーディー&リズミカルな立ち働きや、R・マレイ(tb)の、ウォーム&アーシーかつ精緻そしてアツいパッションを秘めた包容力ある朗々たる舞い躍りっぷり、M・アレン(ts)の、野太い武骨さや好もしい泥臭さをチラつかせながらのこってり芳醇なソウルフル咆哮、そしてC・ゲストリン(p)の、スクエアー・バピッシュだったり熱血アグレッシヴだったり黒っぽいダウン・トゥ・アースなブルージー調だったりと、さりげなく振り幅の大きな劇的立ち回りなど、いずれも、「ハード・バップらしいハード・バップ」の本道を嬉々として迷いなく驀進する千両役者ぶりが誠に鮮麗。
1. Merge
2. Spies
3. Can't Buy Me Love
4. Ode To Drums
5. Joan Of Art
6. Jewel
7. Roadhouse
8. Ages
9. Upper Management
10. Take Cinco
11. Turbulence
Brad Turner (trumpet)
Rod Murray (trombone)
Mike Allen (tenor saxophone)
Chris Gestrin (piano)
Steve Holy (bass)
Dave Robbins (drums)
2018年11月4日カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州ヴァンクーヴァーのWarehouse Studios録音
レーベル:
Cellar Music (旧Cellar Live)
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三つ折り紙ジャケット仕様CD