★塩田哲嗣。1996年に米ニューオーリンズに渡り、その後ニューヨークと日本を行き来しながら幅広く多忙に腕を揮ってきた百戦練磨のベース名手であるその塩田(1969年東京都世田谷区生まれ)がリーダーを務め、
今日のストレートアヘッドなJ-ジャズ界最前線で活躍する20代から50代までの世代を超えた精鋭陣を集めて結成されたスペシャル・クインテット:Days of Delight Quintet、による気合爆裂の会心作。
★太く重厚でワイド・スケールな、迫力満点に猛然と波が打ち寄せるようなベースの鳴動や、すばしっこく自在に縦横からウェイト感あるパンチ・キック!を矢継ぎ早にカマしてくるドラムの大攻勢、に頼もしくプッシュされて、生粋バッパー然たるスカッとした晴朗げなトランペットや、熱血さみなぎるパッショネート&アグレッシヴなアルト、イナセでファンキーな歯切れのいいピアノら、それぞれに千両役者風の華と揺るぎない個性を有したソロイスト達の活躍が鮮麗に、旨味もこってりの豊饒地帯を力強く創出してゆく、理屈抜きで胸のすくような壮快内容。
★硬派で粋で歌心とブルース・フィーリングそしてバップ魂に満ち満ちた、2管ハード・バップの王道ド真ん中を迷いなく突き進む徹頭徹尾メロディアス&スインギーな、おおらかで風通しよく開放感ある娯楽活劇調の直球熱演!、が精悍勇壮に、嬉々溌剌と展開され、安定して強堅雄大なスイング感を提供し、かつまた結構芸も細かい何げに奔放な機動ぶりを見せる大坂(ds)&塩田(b)のバックアップも、終始テイスティー・グルーヴィーに魅力を際立たせる中で、フロントで見せ場を競い合う(一方でピタリと息の合ったカラフルな重層的アンサンブルなどのチームプレーも卓抜)銘々の、ポジティヴな気合と瑞々しい情熱に溢れたアドリブ奮戦が、青嵐の如く清々しさこの上なしの盛り上がりを、映えを示して誠に爽やかだ。
★曽根(tp)の、鋭敏で剛健な、ブレなく硬派街道を真っ直ぐに、凛然毅然と驀進するハードボイルド・アクションや、太田(as)の、極めて熱量の高い超エネルギッシュで激烈な砲撃的渾身咆哮、吉岡(p)の、硬質でスクエアー・バピッシュかつアーシー&ソウルフルな渋旨さ格別の鋭角的弾奏など、確固たるイキ&アジな名場面が目白押し。
1. Attractive Vamp
2. The Sidewinder
3. TARO
4. Minor Blues
5. Driftin'
6. Fee-Fi-Fo-Fum
7. Tower Of The Sun
8. Time
曽根 麻央 Mao Sone (trumpet)
太田 剣 Ken Ota (alto saxophone)
吉岡 秀晃 Hideaki Yoshioka (piano)
塩田 哲嗣 Norihide Shiota (bass, leader)
大坂 昌彦 Masahiko Osaka (drums)
2019年 日本作品
レーベル:
Days of Delight
在庫有り
国内制作CD