★ウォーン・マーシュやウェイン・ショーターの浮遊っぽさに現代感覚を多々加味したような独自の芸風に圧倒的支持を集める、個性派テナーサックスの逸材:マーク・ターナー(1965年オハイオ州フェアボーン=Fairborn生まれ)の、本盤は、西海岸モダン・アルトサックスの名匠:ゲイリー・フォスター(1936年カンザス州レヴンワース=Leavenworth生まれ)とコンビを組んだピアノレス・カルテットによる、レニー・トリスターノ、リー・コニッツ、ウォーン・マーシュへのトリビュートを込めて、トリスターノ派クール・ジャズのスタイルを根幹とした敢闘を聴かせる、
2003年に録られていた未発表ライヴ音源を初アルバム化したCD2枚組の発掘作品、=1000枚限定プレス。
★安定してノリのよさ抜群かつ何げにきめ濃やかなニュアンスもこもった、ベース&ドラムの流麗敏活この上なしのスウィンギン鳴動に導かれて、軽涼感と重厚さの間を自在に往来しつつスモーキー&半ミステリアスに渦巻きウェイヴを描き続けるテナーや、より尖った風合いも適宜垣間見せながらあくまで飄々悠々と無重力っぽく宙を遊泳するアルト、が終始脱力した調子でスムースに、そしてヒンヤリ冷涼に鮮やかな絵を飾ってゆく、清新さと熟した旨味に満ちたさすがの高密度内容。
★トリスターノ派クール・ジャズの様式を基調とするも、より間口の広い抒情派ハード・バップ的な要素も程好く加味された、リアル・インプロヴィゼーション色濃くクールだが歌心にも事欠かない、バランス絶妙の軽やかに闊歩邁進するが如き滑脱演奏、が余裕と節度をもって小気味よく展開してゆき、ターナー(ts)とフォスター(as)の、肩の力を抜いて朗々とおおらかに、愉しげに舞い泳ぐ、クーリッシュにしてしっかりリリカルなアドリブ妙技がひたすらフレッシュに冴え渡って、全く爽快だ。ターナー(ts)の、浮遊感覚とドスの利かせ様の兼ね合いも絶妙の、どこまでも抵抗なく流れ躍るちょっと不思議(摩訶不思議?)な趣のレイジー・ブロウ、が中々芳醇に軽みとコクのある魅力を放っており、一方フォスター(as)の、甲高くさえずるような風情のある、根はメロディストらしい端正な吹奏も瑞々しさ満点でナイス。加えて、随所に浮かび上がっては雄弁な唄いっぷりを見せるスミス(b)の低音攻勢も好印象を残す。
disc 1:
1. Background Music
2. 'Teef
3. Lennie's Pennies
4. Come Rain Or Come Shine
disc 2:
1. East 32nd Street
2. What's New?
3. Subconscious-Lee
Gary Foster (alto saxophone)
Mark Turner (tenor saxophone)
Putter Smith (bass)
Joe La Barbera (drums)
2003年ライヴ録音
レーベル:
Capri
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2枚組限定プレス(1000セット)CD