90年代にシンプル・アコースティック・トリオ(コメダ集が大ヒット!)で名を上げ、その後も不動のメンバーを率いて自己名義トリオとして活動を存続、過去Gowi、Polonia、Not Two、ECMなどから発表したアルバム群がいずれも高い評価を得ていた、ポーランドの人気個性派ピアニスト:マルチン・ヴォシレフスキ(1975年ポーランドのスワヴノ生まれ)の、今回も鉄壁のレギュラー・トリオによる、2016年8月ベルギーのジャズ祭での白熱ライヴ編。折り目正しくも力強く歯切れのいい、濃やかにして芯の通ったクリスタル風タッチのピアノが、哀愁と熱情を多々含んだスピリチュアル&エモーショナルな躍動的抒情指向プレイ!、を実にイキイキと紡いで清新・生鮮至極の壮快なる華を成し、ベース&ドラムの小回りを利かせてシャープ&スピーディーに突き掛かってくるような縦横無尽のサポートも、スリルとグルーヴを圧倒的に高めて頼もしい魅力を際立たせた、パワフルでいて詩趣深きさすが練達の快投内容。強靱剛健で超ダイナミックなアクションの迫真力と、ヨーロッパ耽美系らしい繊細で奥行きに富んだロマンティシズムやエレガンス、とが各々目一杯のヴォリュームでガッチリとミックスされた風な、シリアス&スリリングかつメランコリック・ムーディーな瑞々しい昂揚感の途切れない敢闘が続き、サイド陣の安定律動的スイング・センスとゲリラティックな奔放機略性とをバッチリ併せ持ったアタックぶり、に上手く刺激されながら、ヴォシレフスキ(p)の、ただならぬ卓抜な集中力でその一音一音に確たる信念や必然性をシカと宿らせた、多彩かつ円転滑脱なアドリブ奮戦が全く鮮やかに冴え渡っていてゴキゲンだ。→欧州浪漫派肌の典雅でセンシティヴそしてちょっとアンニュイな哀歌・憂歌的節回しと、モード・ピアノのオーソドキシーにキッチリ則ったハードで力学的な凹凸感も一杯の殺陣風ダイナミズム攻勢、とをごく自然にドッキングさせて中々軽快に歩を進めてゆくその、ストロングにしてニュアンス〜機微あるメリハリ充分な鳴音のあり様は、奥深くも極めてスカッとしていて爽やかこの上なく好感度も絶大。
↓CDの収録曲です。判明後、更新いたします。
1. Spark Of Life / Sudovian Dance [Live]
2. Message In A Bottle [Live]
3. Three Reflections [Live]
4. Night Train To You [Live]
5. Austin [Live]
6. Actual Proof [Live]
Marcin Wasilewski (piano)
Sławomir Kurkiewicz (double bass)
Michał Miśkiewicz (drums)
2016年8月ベルギー-アントワープで催されたthe Jazz Middleheim Festivalにおけるライヴ録音
レーベル:
ECM
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2枚組180g重量盤LP