★デンマークの多忙多才な敏腕ベーシスト:イェスパー・ボディルセン(1970年デンマークのHaslev生まれ)を中心として、FSNT諸作や自主盤等で人気を上げてきたスペインの個性的抒情派ピアニスト:マルコ・メスキーダ(1987年スペインのメノルカ島生まれ)、が大きくフィーチュアされた新生ピアノ・トリオによる一編。
★透明感や潤いに富んだ、きめ濃やかで端麗なクリーン・タッチのピアノが、優しくしっとりとセンシティヴに、時には力強くダイナミックに、奥深い憂愁溢れる詩情世界を描き出して、瑞々しさ抜群の華を成し、快活雄弁でウォームネス満点なベースの立ち働きも、中々コク旨な彩りを添えた、心地よくも清新なサスペンス漂う音空間にじっくり浸れる好演内容。
★バラード調も結構頻出する、「ヨーロッパ耽美浪漫派」の一典型らしい、歌心と抒情性一杯のマイルド・メロディアスな快演が、繊細かつ歯切れよく展開され、ベース&ドラムのニュアンス豊かで機略性にも長けた縦横無尽のサポート、に適宜刺激されながら、主役を務めるメスキーダ(p)の、滑脱自在であり、それでいて落ち着いた泰然さも絶やすことのない、柔和でデリケートそして確固とした語り口がメロウ&グルーヴィーに冴え渡って、何とも素敵だ。
→欧州流らしい、細かで切々とした哀感を底流させつつの心象スケッチ風メランコリック節、にとりわけ得難い生鮮この上なしの妙味が発揮される他、よりオーソドックスなジャズの伝統に根ざしたブルージーだったりフォーキーだったりの旨口フレーズや、サンバorスパニッシュ系統の色合いを加味した熱情的なダイナミズム表現、といった辺りにもアジな魅力があり、トータルとしては極めて詩的でロマンティックかつ親しみやすい、「美メロの泉」たる鳴音キャラにスッキリ仕上げられており、好感度も絶大。
SIDE A
1. Hidden Beauty
2. Nostalgias
3. Florencia
4. Peace
SIDE B
1. Joy
2. A Speciel One
3. Piensa En Mi
4. Min Sommerfugl
*収録曲数がCDより1曲少なくなっています。曲順も変更されています。
Marco Mezquida (piano)
Jesper Bodilsen (bass)
Martin Maretti Andersen (drums)
2017年7月14日or17日デンマーク-コペンハーゲンのVillage Recordings録音
レーベル:
Stunt
※コンピレーション盤の封入はCDのみの特典になります。
LPには付属されませんので、ご了承ください。
在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします
輸入盤LP