★フランス・シーンで活躍し、以前ADJBよりのクインテット作(限定復刻された)が注目を集めていたベーシスト:Gildas Scouarnecの、本盤は、ADJB盤と同じく2サックス入りのクインテット(ピーター・キング-as、ジャン・トゥーサン-ts、アラン・ジャン=マリー-pら参加)による、1996年6月並びに1994年2月にパリで放送用に録られた未発表ライヴ音源を初ディスク化した2枚組の発掘アルバム。
★中々壮烈にバネとウネりを利かせて力強く躍動するベースや、圧倒的パワーと敏捷性をもって縦横無尽にゲリラ攻勢を仕掛けまくるドラム、らに突き上げられるように煽られながら、ピリッと苦味走ったハードボイルドな立ち回りを貫きつつファンキーな旨味もバッチリ立ち昇らせるアルトや、剛健武骨な太く逞しいアクション咆哮を不屈げに轟かせ続けるテナー、引き締まった厳しい表情で熱っぽくも硬質なダイナミック技をキレ味シャープに繰り出すピアノ、らが伸びやかかつ高密度に見せ場を繋いでゆく、極めて濃い味の敢闘内容。
★硬派で雄々しくタフネスみなぎった、ブレなく迷いなき真っ向勝負のモーダル・バップ熱演!、が精悍毅然と展開され、各人の腰を据えて完全燃焼する誠にエモーショナルなソロ奮戦が、理屈抜きでスカッとした潔げな盛り上がり〜豊作具合を呈して、全く壮快だ。キング(as)の、勇猛で凛々しいホット&エネルギッシュな疾駆ぶりで大いに昂揚させる反面、ブルース的小節を利かせておおらかに哀歓を歌い上げるスムースなメロディック・フレージング、にもイキでイナセな吟醸的妙味のあるその、何げに滑脱旨口な舞い泳ぎっぷりがとりわけ華やかに映え渡っており、また、トゥーサン(ts)の豪快で適度に泥臭いところもある肉厚なソウルフル・ブロウや、ジャン=マリー(p)の、強固でスクエアー、それでいてアジなアーシーさも仄めく歯切れのいい闊歩邁進の様、といった辺りもそれぞれにしっかり芳醇で好印象。Scouarnec(b)のコク&スピリチュアリティに満ちた波打ちワザもナイス。
CD1:
1. Mr. Silver
2. Modjo
3. Minor Mood
4. U.Turn
CD2:
1. Shorter
2. First Kick
3. 93-94
4. Valse Pour Margot
5. Blues For Sylvain
Peter King (alto saxophone)
Jean Toussaint (tenor saxophone)
Sylvain Beuf (tenor saxophone on CD1-1,4)
Alain Jean Marie (piano)
Gildas Scouarnec (bass)
Tony Rabeson (drums)
Georges Brown(drums on CD1-1,4)
1996年6月11日、1994年2月11日フランス-パリのLa Maison de Radio Franceでのライヴ録音
レーベル:
Fresh Sound
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2枚組CD