★熟味を増した絶好調の快進撃を続けるNYの人気ピアニスト:スパイク・ウィルナー(1966年マンハッタン生まれ)の、今回は、ライアン・カイザー(tp)とジョエル・フラーム(ts)の花形2管をフィーチュアしたオールスター・クインテット、によるオリジナル集。
★カラッと爽やかでスマートなホーン・アンサンブルがファンファーレの如く朗々と響き渡り、各人の、歌心とブルース・フィーリングとバップ・スピリットに満ち満ちた、全き正攻法のメロディアスなアドリブ奮戦が誠に清々しい盛り上がりを見せる、全編を通じて晴れやかな壮快感と興奮そして旨味がバッチリ堪能できる充実内容。
★潔く直球勝負に徹しきった、極めて真っ当な娯楽活劇調のハード・バップ大会が嬉々溌剌と決め込まれ、スイング感抜群のノリにノッたワイドスケールなビート鳴動の上で、ホーン陣やピアノらの、腰を据えて伸びやかに完全燃焼する泰然堂々たるソロ敢闘が、ひたすらスカッと胸のすくような、おおらかにして渋旨な絶好調ぶり・大豊作ぶりを呈して、実にゴキゲンだ。
★ウィルナー(p)の、伝統的なバップ・イディオムに則った硬派でシブい鋭角的アクション節や、更に烈しさやスピード感を増したワイルド&アクロバティカルな大立ち回りの疾走ワザ、一転してクラシックやラグタイム、ストライドといった古典的語法を使っての、マイルドでハートウォーミングな寛ぎフレージングなど、中々に多彩でいてあくまで親しみやすいキャッチーさ&旨口さを失うことのないその、生粋エンタテイナー然とした大活躍の様が一貫して超デリシャスかつグルーヴィーに、際立った魅力を放っており、一方、終始伸び伸びと豪快滑脱に歌いまくる芳醇ブロウを繰り出し続けて楽しげなカイザー(tp)や、こってりコクの利いたアーシーでソウルフルな野太い咆哮を頼もしげに轟かせるフラーム(ts)、らの助演もさすが華やいだ醸熟の冴え具合を示して好インパクト。
1. Prelude
2. Iceberg Slim
3. Upasaka
4. Trick Baby
5. The 10th Street Rag (solo piano)
6. A Stitch In Time (Saves 5)
7. La Tendresse
8. Sasquatch
9. Righty-O!
Ryan Kisor (trumpet except 5)
Joel Frahm (tenor saxophone except 5)
Spike Wilner (piano)
Tyler Mitchell (bass except 5)
Anthony Pinciotti (drums except 5)
2017年7月21日ニューヨーク-ロングアイランドシティのGB's Juke Jointでの(ライヴ?)録音
レーベル：
Smalls Live
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ペーパージャケット仕様CD
