★MaxanterやZenneZ他よりの過去作品群も好評だった、オランダの個性派サックス精鋭4人組アンサンブル:Artvarkの、今回はゲストを入れずに更に緊密化を増したその卓抜なる求心力をフル発揮しての一編。
★きめ濃やかで色彩感豊かな多層的・重層的鳴り様を呈するサックス・アンサンブルが、ある時はリズミカルで軽涼感あるグルーヴ指向っぽい世界を、またある時はチェンバー風の荘厳なる音空間を形作る中で、ソロイストとしてフロントに立つ銘々が、歌心とジャズ・フィーリング溢れるプレイを滑脱に綴って、渋くて旨口そしてスリリングな華を爽やかに成してゆく、極めて清新な興奮と感動が満喫できる好演内容。
★精巧かつ端正な吹鳴が交差して、何とも小気味のいいビートやハーモニーが創出されながら、そうした背景音響と繊細に共鳴すると同時にそこからスルリと抜け出して、リレー形式だったり掛け合いバトル風(或いは対位法っぽかったり)だったりの一際鮮やかな絵を飾る、各人のソロ活躍が、瑞々しくも緊迫感とおいしさ充分の盛り上がりを見せて、実に快調だ。おおらかな牧歌性と燻し銀的バップ色に満ちた波乗り調子のテナーや、重厚なドライヴ感をほとばしらせつつアグレッシヴに咆哮するバリトン、ソフトでたおやかなクールネスと濃い口のソウルフルさ・ファンキーさを融け合わせながらドラマティックに闊歩邁進するアルト、などなど、個人プレーの名場面もバッチリ充実していて好印象。
1. As All Is Now
2. Sons Of Comfort
3. Darkness
4. The Path Of Hogs
5. As It Will Never Be (Without Little Finger)
6. Apotheosis
7. Epilogue
Rolf Delfos (alto saxophone)
Bart Wirtz (alto saxophone)
Mete Erker (tenor saxophone)
Peter Broekhuizen (baritone saxophone)
2017年オランダ作品
レーベル:
Oink
在庫有り
三面デジパック仕様CD