★Posi-Toneよりの過去作品群がいずれも好評だった、NYシーンで活躍するフィラデルフィア出身のヴィブラフォン奏者:Behn Gillece(1982年生まれ)の、今回は、ウォルト・ワイスコフ(ts)やマイケル・ディーズ(tb)、ブルース・ハリス(tp)、アダム・バーンバウム(p)ら、精鋭揃いの強力コンボを率いての自作曲集。
★滑脱自在に駆け回る、クールでありソウルフルでもあるヴィブラフォンや、渋味溢れるファンキーなトロンボーン、ピリッとした鋭敏で凛々しいトランペット、豪快でいてひたすらスムース&メロディアスなテナー、カッチリ抑えの利いたスクエアーなピアノ、らが次々とカラフル&スリリングに見せ場を繋いで、メリハリ充分の誠にデリシャスな大豊饒世界を創出した会心打内容。
★明快でノリよく人情味満点、そしてブルース色も濃い極めて正攻法な現代ハード・バップ奏演、が一定の和気っぽさを底流させながらイキイキと楽しげに展開され、さりげなく凝ったところもあるアンサンブル〜グループ表現の巧緻さ、にもキラリと光るものを感じさせる一方、各人の直球勝負で伸びやかに歌い泳ぐソロ・リレー・コーナーが、実に鮮麗なる盛り上がりを見せて、文句なしのゴキゲンな美味ノリノリ気分に酔わせてくれる。
★Gillece(vib)の、ミルト・ジャクソン的なブルージー感覚とボビー・ハッチャーソン(orゲイリー・バートン?)的なモーダルさを巧く折衷しつつ、溌剌と疾駆する、一貫して歌心に溢れた明朗旨口この上なしのマレット捌きが、何ともアザやかに冴え渡っており、一方、圧倒的ダイナミズムの中に優しくマイルドなリラクゼーションをバッチリ覗かせたワイスコフ(ts)や、こってりアーシーな吟醸味を発散し続けるディーズ(tb)、要所要所に鋭い締まりを齎す背筋の伸びたハリス(tp)、硬質で何げに芳醇でもあるオーソドックス技をごく堅実に繰り出す抑え役的なバーンバウム(p)、らのそれぞれに懐の深い妙演も全く豊作。
1. Walk Of Fire
2. Fantasia Brasileira
3. Bag's Mood
4. Dauntless Journey
5. Battering Ram
6. Reflective Current
7. Something New
8. Specter
9. Break Tune
10. Celestial Tidings
Behn Gillece (vibraphone)
Bruce Harris (trumpet)
Michael Dease (trombone)
Walt Weiskopf (tenor saxophone)
Adam Birnbaum (piano)
Clovis Nicolas (bass)
Jason Tiemann (drums)
2016年9月18日録音
レーベル:
Posi-Tone
こちらで試聴できます。
在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします
見開きペーパージャケットCD