★クラシックからジャズに転向し、仙台を拠点に活躍している女性アルト(&ソプラノ)サックス奏者:名雪祥代(宮城県遠田郡出身)の、谷川賢作(p)をフィーチュアしたワンホーン体制によるセルフ・プロデュースの初アルバム。
★シャープな張りや締まりとまろやかなソフトネスが絶妙に合わさった、何とも美味しい清爽トーンのアルトが、スラスラと流線形を描き続けるような調子で哀歓を歌って、瑞々しい華を成し、骨太でコクのあるソウルフルなピアノの活躍も頼もしげに彩りを添えた、誠にハートウォーミングな好演内容。
★和気あいあいのリラクゼーションを底流させながらの、メロディアスでスインギーな自然体調子の伸び伸びとした抒情派奏演、が紡がれてゆき、名雪(as,ss)や谷川(p)の、明朗な人情味にシカと貫かれたごく楽しげなアドリブ活躍が爽やかに冴え渡って、実に快適な豊饒世界が生み出されている。名雪の、パーカー的なバップ・イディオム奏法と、よりクールな波乗り感覚の寛ぎフレージング、を融け合わせつつ滑脱に歩を進めてゆく、瀟洒で涼しげ、それでいてメリハリも利いたマイルド・メロディックなその吹奏が、心地よさ抜群、生鮮度も抜群の超フレッシュな映え具合を示しており、また、ソプラノに持ち替えてのエモーショナルかつ折り目正しいメランコリック節や、谷川の中々重厚感漂う懐深いダウン・トゥ・アースなブルージー技の繰り出し様、といった辺りもばっちりテイスティーに際立って、道程はカラフルで何げに濃密な、文句なしの充実した仕上がりとなっている。
1.
When Lights Are Low (Benny Carter)
2.
Today's Blues (Sachiyo Nayuki)
3.
How Long Has This Been Going On? (George Gershwin)
4.
Dream Of Konitz (Kensaku Tanikawa)
5.
煉瓦頌 (Kensaku Tanikawa)
6.
All The Things You Are (Jerome Kern)
7.
Nostalgie (Sachiyo Nayuki)
8.
A Night In Tunisia (Dizzy Gillespie / Frank Paparelli)
9.
Body And Soul (John Green)
名雪 祥代 Sachiyo Nayuki (alto saxophone) (soprano saxophone on 3,5)
谷川 賢作 Kensaku Tanikawa (piano)
佐藤 弘基 Hiroki Sato (wood bass)
今村 陽太郎 Yotaro Imamura (drums)
齋藤 寛 Hiroshi Saito (percussion)
2016年日本作品
レーベル:
nayunayu-ukiuki music(自主制作)
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見開き紙ジャケットCD
自主制作 紙ジャケット仕様CD