★人気テナーサックス奏者:ハリー・アレン(1966年ワシントンDC生まれ)の、今回は、自身(ts)、並びに、エリック・アレクサンダー(ts)、グラント・スチュワート(ts)、ゲイリー・スマリアン(bs)、という当代きっての花形サックス4人をフロントに立てたセプテットによる、往年のフォア・ブラザーズのサウンドの今日的再現を目指した構想10年の入魂作。
★息の合ったフォア・ブラザーズ風のスマートで涼やかなサックス・アンサンブルが颯爽と轟いた後、各人の個性豊かで中々濃い味のソロ敢闘がダイナミック&スリリングに雄々しく見せ場を競い合ってゆく、おいしさたっぷりで歯応え充分の会心打内容。
●和気あいあいとしていつつ、ジェントルマンな気品やダンディズムっぽさも絶やさない、モダン・スイング・タイプのハートウォーミングな抒情派快演が連続し、流れるようなスムースさでクール&ドレッシーに洒落た様式美を体現する4管アンサンブル、に心地よく酔わせる一方、銘々のエモーショナルでいて鮮やかに構成された、ソロ・リレーや掛け合いバトルの白熱具合がまた出色で、メリハリも絶妙の実にエキサイティングでテイスティーな道程をゴキゲンに楽しませてくれる。
★アレンの、スモーキーで適度に臭みやけだるさをも滲ませた豪快ブロウや、アレクサンダーのキリッと背筋を伸ばして半モーダルにダイナミズムを表した、爽快なる雄渾節、スマリアンの、強烈にパンチ&ドスの利いたハード・ドライヴィング咆哮、スチュワートの流線美バツグンにしてレイジー・ブルージーな吟醸味漂う哀愁ワザ、スポルティエッロの職人芸風のハード&スクエアーな殺陣プレイなど、いずれも歌心満点でバップ&ブルース・フィーリングもバッチリの旨口妙技が、次々と数珠つなぎに煌くような盛り上がりを見せて、云うことなし。
1. Four Brothers
2. The One For You
3. How Are Things In Glocca Morra?
4. After You've Gone
5. I Wished On The Moon
6. Blues In The Morning
7. I Can See Forever
8. The Red Door
9. The Candy Man
10. So There
11. Nobody's Heart
12. The Party Is Over
Eric Alexander(ts)
Harry Allen(ts)
Grant Stewart(ts)
Gary Smulyan(bs)
Rossano Sportiello(p)
Joel Forbes(b)
Kevin Kanner(ds)
2016年アメリカ作品
レーベル:
Arbors
在庫有り
デジパック仕様CD