★ワイクリフ・ゴードンやスティーヴ・トゥーレらに師事し、NYシーンで活躍、イリノイ・ジャケー・ビッグ・バンド、ディジー・ガレスピー・オールスター・ビッグ・バンド、クリスチャン・マクブライド・ビッグ・バンド、ロイ・ハーグローヴ・ビッグ・バンド、ニコラス・ペイトン・ビッグ・バンド、ジミー・ヒース・ビッグ・バンド、チャールズ・トリヴァー・ビッグ・バンド等、数々の一流楽団で辣腕を揮い、また、自己レーベル:D-ClefやJazz Legacy Pro.、Posi-Tone他から10年来リーダー作もコンスタントに発表して好評を博してきた、現代モダン・トロンボーンの最高実力者の一人:マイケル・ディーズ(1982年ジョージア州オーガスタ生まれ)の、精鋭揃いのカルテットを率いての一編。
●温もりとシャープネスを併せ持ち、スモーキーな渋い陰影をも湛えた、おいしさ抜群な音色のトロンボーンが、快活俊敏にハツラツと歌い、骨太ハード・タッチのピアノの、バピッシュでアーシーな活躍以下、リズム隊の助演もワイド・スケールに頼もしく魅力を添えた、極めて「明朗旨口」な好投内容。歌心とブルース・フィーリングとスイング感、の三拍子揃った、全き正攻法の娯楽的ハード・バップ大会が一貫し、緩急も按配よくつけられるメリハリ充分の道程の中で、すこぶるイキのいいディーズ(tb)の表情多彩な泳ぎっぷりや、カッチリした硬派でスクエアーなデイヴィス(p)の立ち働き、が何ともゴキゲンに豊饒地帯を形成してゆく。ディーズの、ニュアンス濃やかに伸縮自在っぽくトーンを変化させながらの、バップ的アクション性とファンキーな吟醸味に満ち満ちた、誠に豪快で滑脱、それでいて中々鮮やかな劇的ストーリーラインを形作ってもいるその、ハイテクニックにして親しみやすいナチュラルなエモーションが見事に体現された、澱みなき躍動の様、=粋でイナセでハートフルな語り口の妙、が冴えに冴え渡っており、一方、力学指向の殺陣風アプローチを根幹としつつ、結構コクの利いたソウルフル節も適宜混入させてくるデイヴィスら、サイド陣のハードネスやダイナミズムをみなぎらせた勇猛な奮戦も好インパクト。
1.
Birdlike / パードライク (Freddie Hubbard)
2.
Broadway / ブロードウェイ (Wilbur H Bird,Teddy McRae,Henri Woodel)
3.
Fuller Up / フラー・アップ (Michael Dease)
4.
My Funny Valentine / マイ・ファニー・ヴァレンタイン (Richard Rogers)
5.
Blues For Eijiro / ブルース・フォー・エイジロー (Michael Dease)
6.
Say When / セイ・ホエン (J.J. Johnson)
7.
Entitlement / エンタイトルメント (Michael Dease)
8.
You Are Not Alone / ユー・アー・ノット・アローン (小曽根 真)
9.
Donna Lee / ドナ・リー (Charlie Parker)
10.
Trinkle Tinkle / トゥリンクル・ティンクル (Thelonious Monk)
11.
For Miles / フォー・マイルス (Michael Dease)
Michael Dease マイケル・ディーズ(trombone)
Xavier Davis ザヴィエル・デイヴィス(piano except 9)
Kengo Nakamura 中村 健吾(bass except 8,9)
Ulysses Owens Jr. ユリシス・オーウェンズ・ジュニア(drums)
2015年4月4日NYブルックリンのThe Bunker Studio録音
レーベル:
Spice Of Life
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デジパック仕様CD
国内制作CD