★1960年代から1970年代にかけてはポール・ブレイ・トリオやサークルで鳴らし、その一方、アート・ペッパーやリー・コニッツらとも共演、以降も、AACM一派やロフト系人脈、ヨーロッパの尖鋭派連と深く交流し、共演ネットワークをグローバルに拡大しながら、フレキシブルで冒険的な音楽探究を続けてきた、フリー派(ハード・バップも達者)の個性的ベテラン・ドラマー:バリー・アルトゥシャル(1943年ニューヨークシティのブロンクス生まれ)、の主導する、ジョン・イラバゴン(ts,ss,sopranino,fl)&ジョー・フォンダ(b)との強力オールスター・トリオによるアルバム第2作。
★キレ味シャープで多角的・遊撃的なドラムや、強烈にバネを利かせてウネり躍るベース、らが縦横に猛襲してくる中で、ある時はフリーキーに激しく咆哮し、ある時は端正なトーンでじっくりと吟醸ソウルを歌う、表情に富んだサックスの活躍がエモーショナルに華を成した、壮快かつ超スリリングな昂揚内容。スタイルは適宜多様に変化するが、概ね、スピリチュアル系の硬派フリー・ジャズ、的な趣を基調とした、自由即興度も高い、サスペンスフルにしてしっかりグルーヴィーなインタープレイが展開され、ゲリラティックに攻勢をかけてくるアルトゥシャル、こってり芳醇なコクを振りまくフォンダ、滑脱自在にイキイキと花形ぶりを発揮するイラバゴン、と、白熱した三つ巴の大敢闘が横溢して、中々濃密に興奮させてくれる。イラバゴンの、ダイナミックに転げ廻りながら力強く遠吠えする、ような、ソウルフルな熱血肉弾ブロウ!がとりわけ圧巻のインパクトを放ち、アルトゥシャルの、極彩色の音響で鋭利に捲くし立ててくる迅雷ワザ!、も際立っている。
1. As The Tale Begins
2. A Tale Of Monk : Ask Me Now
3. The Tale Continues
4. Annette's Tale Of Miracles
5. A Drummer's Tale
6. And The Tale Ends
Jon Irabagon(ts,ss,sopranino,fl except 5)
Joe Fonda(b except 5)
Barry Altschul(ds,per)
2014年2月11,12日ニューヨークシティのSear Sound Studios録音
レーベル：
Tum
在庫有り
三面デジパック仕様CD
