★ジョー・パスやリッチー・バイラークに師事して、スペインの主流派ジャズ・シーンで長らく活躍、テテ・モントリューや、チャールズ・マクファーソン、ルイ・スチュワート、スコット・ハミルトン、ピーター・キングらとの共演歴もあるベテラン・ギタリスト:フェルナンド・マルコ(1953年スペインのCastellon生まれ)の、本盤は、ピアノ入りのカルテットを軸に、エリック・アレクサンダーも3曲に加わりつつの、「アランブラ(アルハンブラ)宮殿の思い出」で有名なフランシスコ・タレガ(1852〜1909)(スペインの名ギタリスト・作曲家)作の楽曲群をジャズ・カヴァーした、ソングブック的な一編。
★キレと潤いと兼備した骨太いトーンのギター(エレキ)が、ひたすらバピッシュ&ソウルフルに硬派な躍動ぶりを見せ、時にモーダル、時にファンキーなピアノや、伸びやかに吠え、歌う豪快なテナー、らも、ばっちりテイスティーな彩りを添えた、歯応え充分で旨味満点の好演内容。
★メロディーとスイングを徹底尊守した、抒情的アクション、型の極めてストレートアヘッドなハード・バップ奏演が連続し、ドラム&ベースの重厚堅固で歯切れのいいサポートにガッチリと支えられながら、マルコ(g)、ベルダ(p)、アレクサンダー(ts)、らの、気合みなぎる真っ向勝負のソロ敢闘が、原曲の有する独特の哀愁ロマン的な香りとも相まって、中々ドラマティック&ヒロイックにシブ凛々しい見せ場を飾ってゆく。
★マルコの、クリスチャン〜ケッセル系のオーソドックスなバップ・スタイルを基本に、ベンソン〜グリーン・タイプのアーシー技や、ウェス型の熱いオクターヴ奏法、なども的確に盛り込んでゆくその、一貫して精悍毅然げでコクのある花形ぶり・ヒーローぶりが何とも鮮烈に、頼もしく冴え渡っており、一方、ベルダの、バップやモードの定番イディオムに則って手堅くスクエアーに歩を進めながら、結構ダウン・トゥ・アースにアツくパッションを叩きつける面もある雄渾の活躍や、アレクサンダーの、余裕と包容力に満ちた、絶えず力は八分目の波乗りドライヴィング・ブロウ!、も各々ツボにハマッたゴキゲンな吟醸映えを示していて、道程は文句なしの超芳醇な仕上がり。
1. Recuerdos De La Alhambra
2. ADELITA
3. LAGRIMA
4. RECORDANDO A TARREGA
5. Estudio En Em
6. Pavana
7. CAPRICHO ARABE
Fernando Marco (guitar)
Ricardo Belda (piano)
Luis Llario (double bass)
Diego Clanchet (drums)
Eric Alexander (tenor saxophone on 1,3,4)
2014年スペイン作品
レーベル：
Blau
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デジパック仕様CD
