★レベッカ(ベッキー)・キルゴア(1948年マサチューセッツ州Waltham生まれ)とニッキ・パロット(1970年オーストラリアのニューキャッスル生まれ、1994年よりニューヨーク在住)、という、ともに器楽奏者でもある人気歌姫二人がコンビを組んだ、ハリー・アレンらとのコンボによる楽しい一編。
●清爽でまろやかな、サラリとした風合いの中に深い含蓄を垣間見せるキルゴアの熟練節と、よりしっとりと甘美に潤いを醸成するパロットのキュートな歌い回し、という2人のヴォーカルが程好いコントラストで瀟洒に華を成し、またH・アレンのスモーキーでソウルフルな直球ブロウ!も、中々頼もしげに彩りを、旨みを添えた、小気味よさ抜群の何とも粋な快投内容。
★和気あいあいさと歯切れのいいスイング感を堅持した、リラクシングでいてダイナミックでもある誠に滑脱な行き方が続き、ヴォーカル2者の、ハモりやユニゾン或いは細かい掛け合いを鮮やかにキメる、息もピッタリのデュエット趣向であったり、各々腰を据えてソロ・パートをじっくり聴かせきるリレー・バトル調であったりと、その、流麗で洒脱、そして何げにドラマティックなコンビネーションの妙が、冴えに冴え渡っていて全く見事。→キルゴアの、端正で温か、かつ、巧まず肩の力は抜けている、サバけていながら懐の広い語り口、=適度に恬淡さも湛えた小唄派の神髄とも云うべき軽み溢れる自然体の節回し、がさすが円熟した出色の際立ちを見せており、一方パロットの、一貫してスウィート&センシティヴに、そしてガーリッシュに、可憐で愛らしい個性を揮いきったロマンティストぶり、=クール・ウィスパリングなアプローチ、の煌くような瑞々しさ・潤い豊かさがまた格別で、両者の、(当意即妙の息遣いで)互いの微妙な凹凸にハマり合うが如き連繋のあり様も絶品だ。随所に浮かび上がってくるアレンの、パンチ(や野性味)と波乗り感の兼ね合いが絶妙な、シブくて華のある豪快ワザ、もゴキゲン。
1. Two Little Girls From Little Rock
2. Two Songbirds Of A Feather
3. Ray Noble Medley (The Very Thought Of You / Why Stars Come Out At Night)
4. Life Is So Peculiar
5. 'S Wonderful
6. Theme From Valley Of The Dolls
7. They Say It's Spring
8. Bluemoon / Moonglow
9. Them There Eyes
10. A Woman's Perogative
11. El Cajon
12. When I Grow Too Old To Dream
Rebecca "Becky" Kilgore(vocal,guitar)
Nicki Parrott(vocal,bass)
Harry Allen(tenor saxophone)
Mike Renzi(piano)
Chuck Redd(drums)
2015年3月18、19日録音
アメリカ作品
レーベル:
Arbors
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デジパック仕様CD