★母国ノルウェーやデンマークのシーンで広範囲に活躍している女性歌手:リヴ・フォイン・フリース(1985〜)の、小コンボ(ギター&ベース&ドラム)+ストリングスをバックにしての一編。
★ヒンヤリしっとりとした、涼やかでスウィートな潤いや透明感を湛え、また、張りがありながら微ハスキーな掠れ具合をも呈した、トーン高めの中々キュートな美声による、丹誠こめて優しく情感を映し出してゆく、センシティヴでいて結構クール・ブルージーな旨味醸成にも長けた、風合いはごく柔和なリリカル指向の歌唱が瑞々しい華を成した好演内容。
★ソウルフルな渋めのジャズ形式を基調とし、チェンバー・ポップス的な風趣も適宜加味される、バック陣の歯切れのいい活躍がテイスティー&スタイリッシュにその魅力を際立たせる中、主役:フリースの、今日流SSW肌っぽいテイストも自然に漂わせるものの、しかしあくまで純ジャズ・スタイルを身上とした、芯にブレなく切実さある語り口が、インストとも濃やかに融け合いつつロマンティックかつグルーヴィーに冴えて、歯応えも十分の充実した道程を創出している。
★→白人抒情派ジャズ・ヴォーカルの伝統にしっかり根を下ろした、詩情とメロディーを丹念に慈しむような、繊細で端正な落ち着いたアプローチを根幹とし、発声そのもののクールさを活かしたり、ナチュラル・ブルージーな小節を利かせてみたりなど、アクセントのつけ様も実に適切で、また一部ではハミング〜スキャット系統のワザも軽々と揮って、ドラマティックな流れを形成しながら、それでいてトータル的には、微妙に舌足らずっぽい可愛らしさ〜少女テイストを残した、何とも初々しくちょっと儚げな歌声キャラが現出していて絶品だ。コク味溢れる芳醇なギターもGOOD。
1. Time Goes Too Slow (3:00)
2. Sailing (4:10)
3. Lady Light (4:07)
4. Dementor (3:58)
5. You Go There First (5:48)
6. Ahaahee (4:44)
7. Can You Live (4:09)
8. Mermaid Song (3:35)
9. My Anchor (4:06)
Live Foyn Friis(vo)
Alex Jønsson(g,effects,choir)
Jens Mikkel Madsen(b,choir)
Andreas Skamby(ds)
Jens Andreas(vln)
Louise Gorm(vln)
Amalie Kjældgaard(vln)
Mikkel Schreiber(vla)
Maria Edlund(cello)
2013年5月25日,26日 ライヴ録音
レーベル:
Curling Legs
在庫有り
三面デジパック仕様CD