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糸島市(福岡県)に本拠を置き、福岡シーンで幅広い演奏活動を行なっているオールラウンドな実力派の30代ギタリスト:波多江崇行の、トロンボーン入りのカルテットによる自作曲集。
●濁りの利いたシャープ&ダークなエレキ・ギターの硬質的ブルース・アクションであったり、透明感や清涼味に富むアコースティック・ギターの流麗でまろやかな牧歌的ロマンティック節であったりと、中々バラエティーに富んだ表情多彩なギター・プレイが、キリッとした鮮度抜群の映えを示し、一方、渋〜いソウル風味に満ちたトロンボーン吹鳴が、好対照に温かな彩りを添えた、旨みたっぷりで歯応えも充分の密度濃い好演内容。
★リズム・スタイルは様々に変化する、ブルージーで歌心に溢れた躍動型抒情派、的なコンテンポラリー・モーダル・バピッシュ奏演が精悍に展開され、ドラム&ベースの、ヘビーで肉厚、それでいて機動性も抜群の、絶妙な不穏さを孕んだアタッキングな遊撃的サポートに巧く突き煽られながら、波多江や久保の、滑脱自在かつしっかり芯の据わったソロ活躍が、スリリング&テイスティーにサエた見せ場を飾ってゆく。
★波多江の、ザラついた感触のダーク・クリスタル風トーンによる、苦味走った現代ファンク・バップ調の鋭角的ハードボイルド・フレージング(ちょっとマイク・スターンorジョンスコ似か?)が、妖しいキレ=研ぎ澄まされ感(やピリッとしたスパイス感)と濃い吟醸味の入り混じった、陰影あるダーティー・スモーキーな華を成しており(より清澄な音色でのイナセげなアーシー技や、アコースティックでの端正なバラード・プレイもGOOD)、対する久保の、包容力を感じさせるおぼろでウォームなトーンによる、伝統に深く根を張ったファンキー・バピッシュな旨口ワザ、もバッチリじんわりと芳醇に際立っている。
1. minister
2. rocinante
3. puddle
4. agricultural ceremony
5. wind
6. fetal movement
7. vampire
8. fogbound
9. can't make kids pay
波多江 崇行(guitar)
久保 盟(trombone)
小野 としたか(bass)
上村 計一郎(drums)
2014年9月21日,22日 録音
レーベル:自主制作(
Ito Music Cultivation Factory)
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国内自主制作CD