NYシーンで多忙に活躍し、国内キング他よりのアルバム群が好評を得ていた、キャリアある硬派な黒人テナーサックス奏者:エリック・ワイアット(NYブルックリン生まれ)の、カルテットを基本に一部ゲスト陣も交えつつの一編。キリッと引き締まった、筋肉質でコクと重みある勇猛げなテナー・トーンによる、ダイナミック&アグレッシヴそしてソウルフルな、熱気のみなぎった激動的モーダル・プレイが、清々しくも頼もしい映えを示した快打内容。硬派で軒昂、それでいてブルージーなメロディーの美味しさもしっかり備わった、真っ向勝負の骨太いストレートアヘッド熱演が実に雄々しく展開され、リズム隊の分厚くも弾みのいいスウィンギン轟鳴に豪快にプッシュされながら、ワイアットの、腰の据わった武骨で猛々しい男気溢れる咆哮ワザが、スカッとしたエモーショナル&テイスティーな濃い口の絵を飾ってゆく。コルトレーンの流れを汲んだ、モード色濃厚で音数の多い超エネルギッシュ&ハード・ドライヴィングな大立ち回り攻勢!!、を最得意の根幹としつつ、よりマイルド・スムースな寛ぎめのブルース節や、ファンク色の強い歌謡グルーヴ的なキャッチー・フレージング、或いは、更にハードな激烈さを増したソプラノによる怒濤の大アクション、といった転回にも中々アジなところを見せるその、タフでマッチョでブレのない、それでいてカラッとドライにサバけた鳴音キャラは、誠に壮快な、かつ芳醇な魅力に満ち溢れている。硬質トーンで烈しく重厚に迫るゴンザレス(p)や、シャープ&ストロングにビシバシと揺さぶりをかけてくる高橋(ds)、らの好演も光る。
1. The Peoples Champ
2. One For Hakim
3. Borough Of Kings
4. Can He Come Out
5. Ancient Chinese Secret
6. Quest
7. Countdown
8. What Would I Do Without You
Eric Wyatt(ts,ss,fl)
Benito Gonzalez(p)
Ameen Saleem(b)
Shinnosuke Takahashi(ds)
Duane Eubanks(tp on 4)
Clifton Anderson(tb on 8)
Kyle Poole(ds on 4)
2013年5月21日録音
レーベル:
Posi-Tone
試聴ページへ
在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します
紙ジャケット仕様CD