★
ビートルズと東欧の歌姫の出会いから生まれた、大人のウィンター・ボッサ!
★ポーランドを代表するジャズ・シンガー、グラジーナ・アウグスチクのシックな歌声と、サウダージ感溢れるブラジリアン・ギタリスト、ポリーニョ・ガルシアの軽やかなアコースティック・ギター&哀愁を帯びたヴォーカル。北風で冷え切った心をそっと温めてくれる冬に聴きたいボサノヴァ。
●ガット・ギターで紡がれる柔らかなボサノヴァと、アンニュイな雰囲気をもった歌声。互いに寄り添い、耳馴染みのあるメロディーを、時折ギタリストのジェントルな歌声を交えてそっとつぶやく。それはまるで黄昏時の潮風の香りに誘われるような、またはまどろみの中を泳いでいるような、どこかノスタルジックな印象を思い起こさせる。
★この『Beatles Nova』は、ポーランド出身のジャズ・ヴォーカリストのグラジーナ・アウグスチクと、ブラジル出身のギタリストのポリーニョ・ガルシアが、ビートルズの楽曲をボサノヴァで綴ったカヴァー・アルバムである。この作品、実は2012年にポーランドのMTJというマイナー・レーベルから、ひっそりと発売されていたが、当時はあまり情報がなく、熱心なジャズ・ファンでない限り知られることはなかった。
★本作は単なるビートルズ・カヴァーとは、一線を画す内容であり、もちろんボサノヴァ・アルバムとしても十分にクオリティーは高い。程よい温度感に包まれたサウンドは、晴れ渡る午後、というよりは夕暮れや静かな夜、それこそ雨の休日にもふさわしい。それはつまり東欧と南米というアーティストの出会いから生まれた稀有な結晶でもあり、たしかにボサノヴァではあるけれど、一体どこの国なのか、いつの時代なのか、一聴してもはっきりとはわからない無国籍の音楽が描かれている。
★〜甘いボサ・フレイヴァーが包みこむロマンティックなラヴ・ソング「When I’m 64」。ビートルズのオリジナル同様に美しいコーラス・ワークが印象的な「Because」。舞い上がるフルートの音と弾むスキャットに心躍る「We Can Work」。しなやかなコード進行がボサノヴァとの相性の良さをみせる「Blackbird」。涼しげな音色がヴィンテージ・ハワイアンを彷彿させる「I Will」。やはり二人の親密なデュエットが、さざ波のようにやさしく揺らめく「A Hard Day’s Night」など。どの曲もけっして派手ではないが、沁み入るように心になじんでくる。
★ビートルズの楽曲は、古くからボサノヴァやジャズのレパートリーとして愛されてきた。良い素材をどのように料理するのか。それゆえにアーティストはセンスを問われるが、この二人のまったく気負いのないリラックスした歌と演奏は、そんな難しいことを感じさせないさり気ない魅力にあふれている。・・・・山本勇樹(ライナーより抜粋)
1.ホエン・アイム・シックスティ・フォー
2.今日の誓い
3.ビコーズ
4.ノルウェイの森
5.ヘイ・ジュード
6.恋を抱きしめよう
7.ブラックバード
8.アイ・ウィル
9.ツー・オブ・アス
10.ハロー・グッドバイ
11.ノーウェア・マン
12. イン・マイ・ライフ
13. ヒア・カムス・ザ・サン
14.ア・ハード・デイズ・ナイト
メンバー:
グラジーナ・アウグスチク (vo)
ポリーニョ・ガルシア (vo, g, perc)
エイトル・ガルシア (perc)
ブレット・ベントラー (b)
スティーヴ・アイゼン (fl, s)
2011年6月,7月 CHICAGO 録音
在庫有り
CD