●北欧ジャズ界を代表するモダン・テナーの巨匠:ベルント・ローゼングレン(1937年スウェーデンのストックホルム生まれ)の、依然元気一杯な驀進ぶりが楽しめるコペンハーゲンでのカルテット・ライヴ編。肉厚で逞しくも弾力感や滑らかさ、そして微妙な掠れっぽさある、何とも味わい豊かなテナー・トーンによる、腰を据えて伸び伸びとおおらかに哀愁を歌い上げるハード・ドライヴィング&ブルージーな自然体調子のメロディック・プレイ、が実に頼もしく温かな包容力と渋い旨味に満ちた、醸熟の映え具合を悠然と示した豊穣内容。明快直球的な半セッション型のハード・バップ大会、が和気あいあいとした調子で楽しげに決め込まれ、ローゼングレンの、肩肘張らず豪快滑脱に筆を滑らせてゆく、といった感じの、気ままでラフな普段着感覚や開放感を好もしく漂わせたアドリブ妙演が、誠にテイスティー・グルーヴィーかつハートウォーミングな安心の好調ぶりを見せてゆく。パンチを利かせてダイナミックにアタックするドライヴ感満点の鋭敏スクリュー咆哮!、でビシッとイナセげに、極太い華を飾る一方、バラードや寛ぎめ趣向での、絶妙に力の抜けたレイジー&スモーキーなけだるい憂愁ブロウ、のしみじみとした含蓄深げな味わいがまた素晴らしく、一方、小粋でいてジワリジワリと熱っぽくたたみかけるようでもあるハンセン(p)の軽快ファンキー・プレイや、こってりしたコクを振りまくルンゴー(b)のスピリチュアルなウネりアクション、も中々鮮やかなコントラストでおいしい彩りを添えてGOOD。
1. Autumn Leaves
2. I'm Old Fashioned
3. Body & Soul
4. There Will Never Be Another You
5. Lover Man
6. Jazzcup Blues
Bernt Rosengren(ts)
Ole Kock Hansen(p)
Jesper Lundgaard(b)
Niclas Campagnol(ds)
2012年12月8日デンマーク-コペンハーゲンのJazzCupでのライヴ録音
レーベル:
Stunt
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CD