★精力的・多角的な活躍を続けるJ-ジャズ界の要人=モダン・ベースの筆頭実力者:安ヵ川大樹(1967〜)の、今回は、過去作品でも組んでいたオールラウンドな人気ピアニスト:佐藤浩一をフィーチュアしたピアノ・トリオによる一編、=自己の新レーベル:D-neoの第一弾作品。
●重厚で頑強げ、それでいて鋭敏なスプリング感やまろやかな温もりにも溢れた、肉太ベースの縦横無尽のウネり波打ち鳴動!、が絶えず頼もしげにワイドな大黒柱を成しながら、清涼感に満ちた端正でキレのあるクリアー・タッチ・ピアノの、明快かつセンシティヴに情感を歌い上げる流麗なメロディック・プレイがスッキリと、瑞々しく澄みきった映え具合を示してゆく、何ともフレッシュな会心打内容。
★歌心とスイング感をキッチリ尊守した、緩急メリハリも適宜豊富につけられる抒情派エンタテイメントの正統、たる明朗旨口なストレートアヘッド快演が、小気味よくも輪郭太く生鮮に紡がれてゆき、安ヵ川の包容力豊かでスピリチュアルな闊達ドライヴィング妙技も、そこかしこにコク味こってりの親分オーラを振りまく、中々にスケール雄大な道程の中で、主役=佐藤の、きめ濃やかでいてブレなくキリッと芯の据わった正々堂々のアドリブ奮戦が実に清々しい、クリーン&テイスティーな魅力を放ってゆく。
★エヴァンスやハンコックの奏法を消化した、リリカル・モード系の定番スタイルを基本として、剛柔も自在に滑脱な美旋律的スウィンギン・フレーズを澱みなく繰り出し続け、ブルース・ナンバーでは結構ゴスペル・フォーキーな、腰の据わったソウルフル節をじっくり歌い込んで芳醇な妙味を揮ったり、バラードではマイルド・クールなしっとりめの耽美的・夢幻的哀愁描写に奥深いニュアンスを見せたりと、適度な幅をごく自然体で軽々表してゆくその、あくまで王道にして何げに行間豊かな語り口、は実に清新でおいしさ抜群。
1. Kanmai
2. Long Ago And Far Away
3. Pray For Japan
4. To Another World
5. Greensleeves
6. Dawn
7. St. Elmo's Fire
8. Valentine Blues
9. My Blues Tune
佐藤 浩一(piano)
安ヵ川 大樹(bass)
橋本 学(drums)
2012年日本作品
レーベル:
D-neo
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在庫有り
国内制作デジパック仕様CD