●1950年代からストックホルム・シーンで活躍、ロルフ・エリクソン、ラーシュ・グリン、トニー・スコットらとの共演・レコーディングで名を上げ、現在に至るまでシーン第一線で幅広く活動、アルネ・ドムネラスやルネ・グスタフソンといった同国の名手達とのコラボの他、スタン・ゲッツ、ドン・バイアス、ラッキー・トンプソン、エリック・ドルフィー等々、訪欧した米国ビッグネーム陣にも悉く重用されてきた、斯界の顔役的な重鎮ピアニスト(Sonetレーベルの名プロデューサーでも鳴らす):ルネ・オファーマン(1932年ストックホルム生まれ)の、本盤は、M・ヴィンディング&E・シグペンとのトリオでグレン・ミラーの名曲群を奏した、1977年9月Lidingoでのライヴ録音作品「Glenn Miller Is Missing」(Sonet SLP 2606)、の世界初CD化。キレよくも潤い&旨味をたっぷり含んだ、中々芯の太い堅固な透徹クリアー・タッチでの、ダイナミック・グルーヴィーかつマイルド・メロディックな、ブルージー・ソウルも満点のハキハキした快活エンタメ指向プレイ!、がひたすら生鮮そして芳醇にゴキゲンな絵を飾った美味内容。お馴染みの名曲を適度に新味あるアレンジで楽しく活写する、という「ソングブック大会」ならではの創意趣向にも沸かせながら、基本はあくまで歌心とスイング感にポイントを絞り込んだ単純明快直球型の娯楽活劇セッション、といった調子の和気あいあいな行き方が続き、オファーマンの、粋筋のファンキー感覚を豊富に備えた純正バッパー、的な芸風を身上とし、曲によって按配よくスタイルを変じても見せる、一貫して親しみやすい旨口のソロ活躍が好調だ。R&Bグルーヴ色濃いめのソウルフルなバップ・アクションや、テイタム〜ピーターソン系統のイキでイナセなファンキー節、それを大幅にレトロ化した風なストライド〜ブギウギ・タイプの妙芸、といった「ブルース命」っぽい伝統吟醸肌な語り口に揺るぎない魅力を示す他、表題バラード曲における、北欧民謡的メロディズムに深く根ざした、哀切で陰影豊かなマイナー調のロマネスク節がまた絶品。
1. In The Mood イン・ザ・ムード
2. Glenn Miller Is Missing グレン・ミラー・イズ・ミッシング
3. At Last アット・ラスト
4. Johnson Rag ジョンソン・ラグ
5. Amrican Patrol アメリカン・パトロール
6. Moonlight Serenade ムーンライト・セレナーデ
7. I Know Why アイ・ノウ・ホワイ
8. Little Brown Jug 茶色の小瓶
9. Chattanooga Choo Choo チャタヌーガ・チュー・チュー
Rune Ofwerman ルネ・オファーマン(p)
Mads Vinding マッズ・ヴィンディング(b except 4,9)
Ed Thigpen エド・シグペン(ds except 4,9)
1977年9月23日スウェーデン-Lidingoでのライヴ録音
※原盤:Sonet SLP 2606 (スウェーデン制作)
レーベル:
Spice Of Life
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国内制作CD