●現代モダン・ベースの最高実力者の一人R・ハースト(1964〜)の主導するピアノ・トリオ・プロジェクト:Unrehurstによる2作目、=今回はNYCのクラブ:Smokeでの白熱ライヴ編。肉太・重厚でこってりしたコクを湛え、しかし同時に、強烈なまでにバネの利きまくった、キレ味も鋭い奔放自在な跳ね躍り様を見せる、一座の首領らしい圧倒的な貫祿オーラに包まれたベース、その、ドライヴ感溢れる敏速バウンド・スキップ闊歩!風のスウィンギン轟動、が絶えず頼もしげに中心に据わり、他2者をあの手この手で煽り立てながら、一貫して明快平易なメロディアス指向のノリよき娯楽派ハード・バップ大会が嬉々溌剌と決め込まれる、ライヴならではのおおらかな開放的ムードも好もしい昂揚内容。「活劇アクション・エンタテイメント」のこれぞ真骨頂たる機動型の旨口熱演、が力強くも楽しげに紡がれてゆき、活躍スペース配分ならびに録音バランス、の双面でベース:ハーストにかなりの比重が置かれる、という(ベース主導型ピアノ・トリオの正統・本道然とした)趣向の中での、ハーストの情魂味たっぷりな猛ハッスルぶりが殊の外ゴキゲンに際立っているが、一方グラスパーにも勿論、ボスとはまた別格な「花形ソロイスト」らしい待ってました!の見せ場がしっかり用意されていて、これがバツグンに奮っている。→ハンコック的なモード・ピアノのオーソドキシーにキッチリ則っての、繊細で優しく耽美的なマイルド・クール風味の歌物プレイや、艶やかな潤いをその音色から絶やさない力学的アクション弾奏、更には、変則パーカッシヴなモンク似の奏法を盛り込みつつの生粋バップっぽい渋旨ブルース・スイング妙演、など、衒いなく伸び伸びとストレートアヘッダーになりきったその、正々堂々かつハートフルなアドリブ奮戦は、全くもって清々しい。
1. I Love You
2. Truth Revealed W / Intro
3. Bob's 4/5 Tune
4. Monk's Dream
5. Bob's Blues
Robert Hurst(b)
Robert Glasper(p)
Chris Dave(ds)
2007年3月16&17日NYCのクラブ:Smokeでのライヴ録音
レーベル:
Bebob Music
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CD